ヘラオオバコ

暮らしとの関わり
 石黒では出会ったことはない。市街地周辺でも希に見られるほどである。肉質化した根をもち乾燥には強いが踏みつけには弱いと言われる。確かに、筆者の観察では葉柄の中の葉脈はオオバコに比べて軟弱である。
 また、一株で1万個の種子を散布するとも言われ、環境省指定の要注意外来生物類型2に指定されている。しかし、筆者は市街地周辺で群生に出会ったことはない。
 多くの根生葉が立ち上がり長い花柄を直立する姿はヘラオモダカに似て美しい姿だ。

写真2007.5.16大野


            若芽のころ
写真2015.4.14安政町


             葉の様子

写真2012.6.15下藤井

    花弁〔ガク片〕と葯〔やく〕

写真2012.6.15下藤井

        葉の形の変化〔スプーン形〕

写真2012.6.15下藤井



解 説
オオバコ科
 道ばたや空き地などによく見られる多年草。ヨーロッパ原産の帰化植物要注意外来植物
 根茎は太く肉質。
 葉は背面に膨れ、皮針形から狭卵形まで色々と変化があり、根生し立ち上がる〔左写真〕。 長さ10〜30pで先は尖り基部も次第に細まり葉柄に移行する。葉には縦に走る数本の葉脈が表面に浮き出し目立つ(下写真)。葉の裏面脈上や葉柄に長毛が見られる(下写真)
 花期は4〜8月。長さ30〜60pの花茎を出し花序は初め雌しべが出て受粉後に花冠が4裂して開く。初めは頭花でのちに穂状となり密に花をつける。花は下から上に咲き上がる。花冠は4裂したガク片よりも長くのびた白いの方が目立つ〔左写真〕



 葉裏脈状の毛〔水滴は夜露〕

写真2012.6.15下藤井

      葉柄の基部
写真2012.6.15下藤井