アゼナ
暮らしとの関わり
 アゼナは、昔からコナギイボグサとならんで田の強害草であった。
 その後、除草剤の使用が広まるにつれ見られなくなったが最近、たまに見かけるようになった。アゼナは除草剤が効きにくい雑草と言われている。石黒では、休耕田や荒し田などにイボグサなどと共に繁茂している。〔上写真→背景がイボグサ〕
 アゼナは、草全体が柔らかでやや肉厚なので食材になりそうな感じを受ける。
 アメリカアゼナ〔下写真〕は、柏崎市街地付近の集落では見かけるが石黒では未だ出会わない。〔2009.11〕

(写真2005.7.19上石黒)

            アゼナの草姿


写真2007.8.25寄合

         四角の茎

写真2007.8.25寄合

     アメリカアゼナ

撮影2009.8.11畔屋


解 説
ゴマノハグサ科
 日本全国の田畑や湿地に生える一年草。高さは5〜20p。
 茎は四角で(左下写真)葉はやや肉質で柔らかい。葉は対生し、楕円形〔鋸歯はない〕で柄がない。3〜5本の目立つ脈をもち(下写真)、長さ15〜25o、幅6〜10o。
 花期は8〜10月。上部の葉のわきから花枝を出し赤紅紫色の6oほどの小さな花をつける。
 ガクは深く5片に裂けて細く先がとがる(上写真)
 花冠の長さは6oほどで下部は筒となり上部は深く2裂し唇形上唇は浅く2裂し下唇は深く3裂する(上写真)
 雄しべは2本ずつ長さが異なり4本あり下唇の基部につく2本は、花糸の基部近くに小さな突起をもつ。
 果実〔上写真〕は楕円形で長さ3.5oほどありガクに包まれ多数の小さな種子をもつ。秋にはしばしば閉鎖花をつける。
 似た草に帰化植物アメリカアゼナがある。(アメリカアゼナの葉には鋸歯があることで区別できる(左下写真



      葉の5脈

写真2005.7.19上石黒

      不定根

写真2013.7.13寄合

    花の形とつきかた

撮影2005.7.19大野