アレチギシギシ
 
 
 今日(2018.5.2)、家の近くの国道8号線の歩道を歩いていると、歩道縁の溝にエゾノギシギシに似た草が目を引いた。
 近寄って観察すると、葉の幅が狭く茎が赤褐色であることからアレチギシギシのようだ。
 石黒には筆者が子どもの頃に畑の強害草であったギシギシ(ウマスッカシ→馬スイバの意味)の外にエゾノギシギシが見られるが、アレチギシギシに出会ったことはない。
 本種はこのエゾノギシギシに近い種であると思われる。
 しかし、ギシギシ類の同定は一見簡単なように思われるが、いざやってみると非常に難しいことを、エゾノギシギシの同定で痛感した記憶がある。
 本種については、開花、結実を待ってじっくりと観察して確かめたい。

 写真2018.5.2藤元町

             全体の様子
写真2018.5.2藤元町


解 説
タデ科
 ユーラシア大陸原産の帰化植物。日本では1905年に横浜市で発見され、現在では ほぼ全国で見られる。とくに都市部の道端などで目立つ。
 高さは1m前後で赤褐色で無毛で茎に縦溝がある。(下写真)
 茎の葉は互生し長い柄があり長楕円形で先端は尖る。基部の形は切り形、長さ10〜25p、幅は8〜10p。縁は波打つ。
 花期は6〜9月。まばらに節に多数輪生する。(左上写真)とくに、節間の狭い上方の枝部に集中して着き独特の穂状花となる。
 花は小型で紅緑色、雄しべは6個、花柱は3個。
 果実(痩果)は3稜形で極小で長卵形ので痩果を包み縁には櫛歯状の鋸歯がある。(上写真)また、背面の下部には夫々1個のこぶがある。
 名前の由来は、荒地によく生えることによる。



      茎の溝
写真2018.5.2藤元町