アカツメクサ〔ムラサキツメクサ〕 | |
暮らしとの関わり アカツメクサは市街地周辺ではふつうに見られるが、石黒では希に見かける植物の一つである。それに比べシロツメクサは多いが、やはり、石黒では少ない植物に入る。 この日は、前日石黒の山小屋に泊まり、朝から落合、居谷、莇平、田野倉まで歩いた。途中の居谷と莇平との境で初めてアカツメクサとの出会いに恵まれた。久方ぶりに長距離を歩いたがその甲斐があった。 しばしばシロツメクサとの混生も見られる(下写真)。両者は似ているようであるが、よく比較観察してみると異なるところが多いことに驚く。→参考画像 地下茎で繁殖するため畑に入ると撤去しにくい害草となる。 (写真2005.8.30居谷) 開花期 写真 2018.5.26 松美町 シロツメクサとの混生 撮影2007.5.30寄合 花のつくり 撮影2008.10.3寄合 托葉と茎の毛 撮影2008.10.3寄合 葉裏の白毛 撮影2009.6.5寄合 葉の形をシロツメクサと比較 写真2015.6.24原町 |
解 説 マメ科 ヨーロッパ原産で明治時代に牧草として取り入れられ野生化した多年草。 茎は上に向かって伸び30〜60p。全株に軟毛がある(左下写真)。 葉は互生し3枚の小葉からなり、しばしば中央に白斑がある。(右上写真)小葉の長さは2〜3.5p。裏面には白毛がある(左下写真)。 托葉は卵形で膜質で白毛があり緑色の脈が目立ち、葉柄に合着する〔左下写真〕。 花期は5〜8月。茎の上部に紅紫色の花を30〜70個、丸くかためてつけて(径2〜3p)頭状花序のように見える。ガクは筒状で上部の裂片は毛状となる(左下写真)。雄しべは10個、下の側の9本は癒着して一体となる。 花の咲き方は、葉のある方向から咲くため半欠けの状態の花(左上写真)を見かける。 花後にマメ科特有のサヤを生じる(下写真)。近種のシロツメクサとは姿形もかなり異なる。 名前の由来は、木箱に詰められたガラス器などの保護に使われたことによる。 開花始まる-1 撮影2005.8.30居谷 開花始まる-2 撮影2005.8.30居谷 しばしば見られる葉の斑紋 撮影2005.8.30居谷 花後のサヤ 撮影2007.10.寄合 果実期へ 撮影2007.6.25寄合 |