鎌(かま) 

 昔は、どこの家にも大鎌、中鎌、小鎌の他にナタ鎌、稲刈り鎌があった。大鎌は堆肥用の草刈り、飼料用や燃料用の干し草や広い田のクロの草刈り等に使われた。
 中鎌には大小あり、柄の長い鎌は畑や田のクロ(畔)の草刈りに使われ、柄の短い中鎌は最も一般的な鎌で牛馬の草刈りや田や畑のクロや縁の草刈りに使った。
 小鎌は畑や田の畔草取り、庭の草取りに主に使った。
 その他、ナタ鎌は畑に侵入してくる低木や桑の木を切るときや細い芝木の混じった刈り干し(主に燃料)刈り等に使った。
 上記下写真の下から2番目の鎌は柄の元が太くなっているのは滑りどめのための工夫である。
 どこの家の玄関にも鎌差しがあり一般的な大きさの鎌は普段はそこに差仕込まれていた。

民具補説→いろいろな鎌