だいもち綱 
 
 現在のように重機のなかった昔は、伐採した木を運び出すことは容易なことではなかった。
 伐採は春先に行い残雪の上をダイモチゾリという大きな橇に乗せて運んだ。この作業をダイモチヒキと呼んだ。この橇を引くための縄がダイモチ綱である。
 ダイモチ綱は念入りにたたいた藁を使って綯(な)った。綯い方は三本縒(よ)りで且つ左縒りであった。一つかみの藁に2人がかりで三本のそれぞれに縒りをかける。そこに3本の棒を差し込んで1人が回して縒りのかかった3本の藁を堅く綯っていく。総勢7人の作業であった。
 綱の径は太いもので10p、長さは10mほどであった。時には強度を増すために山藤の皮を綯い込むこともよあったという。

資料→ダイモチ引き
資料→ダイモチひきの思い出
資料→木遣り
資料→毛綱