修学旅行の思い出
                         中村長平
 昭和12年になるかと思いますが、6年生の時の修学旅行のことは、今でもよく思い出します。
 私たちの学級は36人でした。修学旅行は確か6月頃だったと思います。当時の田植えは遅かったので植え付けの終わった頃だったと思います。浦川原までの道沿いの田には苗が植わっていたことを記憶していますので。
嶺坂から藤尾経由田麦への道

 その日の朝は石黒校を朝の8時頃の出発だったと思います。私たちは板畑から学校まで1時間以上かかりましたので7時前に家を出たのでした。
 浦川原までは徒歩で行くのでしたが、雨も降らずみんながワイワイ話しながら楽しく歩いて行ったことを思い出します。嶺坂を上り、藤尾田麦を通って浦川原駅に着いたのは11時頃だったと思います。
 板畑から浦川原までは、相当の道のりですが、子どもの頃のことで特に歩き疲れたということもありませんでした。
 当時、浦川原には軽便鉄道という小型の鉄道が浦川原より直江津まで走っていました。 
 浦川原駅は小さな駅でしたが私たちは初めて汽車を見る者がほとんどであり、珍しくてわくわくした気分でした。汽車は1両編成か2両編成であったか記憶にありませんが車掌さんが乗っていたこと憶えています。
 その日、泊まった旅館は、直江津駅前のイカヤ旅館(※現在のホテルセンチュリーイカヤの前身であろう)でした。
 旅館での夜、みんなで騒いだことは今思い出してもとても懐かしく思います。
浦川原駅(1965)

 見物場所は高田公園と春日山公園でした。高田公園には当時も沢山のサクラの木があったことを憶えています。また、春日山城祉での思い出はそれほどはっきりしたものはありません。しかし、現在テレビで放映されている「天地人」を見てふと修学旅行で行ったことを思い出しました。
 この修学旅行からもう70年の年月がたってしまいました。時の流れは本当に速いものですね。

(上の浦川原駅の写真はHP「私の撮った鉄道写真」からお借りしました。-編集会
http://homepage3.nifty.com/m_horikoshi/index.htm )
  (板畑在住)