ヤマハギ | |
暮らしとの関わり ヤマハギはケハギとともに石黒では普通に見られる。お盆が過ぎると特にハギの花が目立つようになる。山腹には所々に大きな群生がみられる。 昔は、若いうちに刈り取って干し草にして牛馬の冬季用飼料にした。〔参照・四季の農作業〕 また、ハギの茎でホウキを作ったり作物の支柱にしたり、燃料にもした。 ハギは万葉集に最も多く〔141首〕登場する植物といわれる。「秋風は 涼しくなりぬ 馬並〔な〕めて いざ野に行かな 萩の花見に」などの歌もある。どうやら、現代の我々が桜の花見に行くように、この時代には萩の花を見に出かけたらしい。 七草でも萩は「萩の花、尾花、葛花、なでしこの花、女郎花、藤袴、朝顔の花」と最初に挙げられている。 私は、ケハギとの区別は右解説の終わりに記した2点を手がかりに区別しているが、正直のところ明確には同定出来ない。 (写真2005.9.10下石黒 背景城山 右下2005.9.29下石黒) 花期 写真2011.9.14下石黒タキノフチ 花期初期のころ 写真2011.9.14下石黒タキノフチ |
解 説 マメ科 北海道から九州の山地に見られる低木、または低木状多年草。 茎は直立し高さ2m内外。細かい枝を分け枝する。 葉は3小葉をもつ複葉。長い葉柄があり互生し基部に托葉がある。 小葉は楕円形で先は鈍く尖る。長さ3〜5p、幅1〜2.5p。両面の中央脈に淡褐色の毛がある。 花期は7〜9月。花は赤紫色であるが濃淡色々ある。花の長さ10o。葉のつけ根から出た花軸にやや多数つく。 ガクは中央部まで深裂し上裂は全縁かあるいは浅く2裂する。花弁の長さはやく10o。 果実は扁平な楕円形で短毛がある。 ハギという名前の由来は、生え芽〔キ〕という意味で古い株から芽が出るのでこの名がついた。 ケハギとの区別点はガク片がケハギほど尖らないこと、開出枝に毛がないことだという。 春の頃 写真2009.5.8寄合 初冬の頃 写真2009.12.2下石黒
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