ラカンマキ
暮らしとの関わり
 石黒では見かけないが、市街地では希に見かける。上の写真は隣の町内の家の庭で撮影した。幹の直径は30pほどの老木であり、高さ3mほどの幹の樹皮はすべて剥げ落ちていた。また、主な枝が元部から切られていたが樹勢が衰えた様子はないので生命力の強い木であろう。
 家人の話では変わった形の実がなるとのことで雌木であることを知り、よく観察するとすでに幼果が認められた。
 今後もいつでも自由にご覧くださいという親切なお言葉をいただいたので今後の観察が楽しみである。
 また、ラカンマキの果実は花托は食べられるとのことであるので味も試してみたい
 2018.11.4日に果実-下写真黒い部分を食してみるに美味しい。種子と黒い花托の部分はしっかりと連結しているので鳥が種子の一緒に飲み込むことをねらった造りではないかと思われるが、どうであろうか。
 成長は遅いが、いったん仕立てると美しい庭木であるようだ。庭木に育ててみたい木であるが、80歳にもなると実行する気力も暇もない。

写真 2017.7.9 長浜町



              幹の様子

写真2017.7.10長浜町

写真2017.7.10長浜町

            成長しつつある果実

写真2017.8.28長浜町

    完熟した果実(黒い花托の部分は食べられる)

写真 2018.11.4 松美町


解 説
マキ科
 中国原産で日本では九州南部、沖縄に自生する常緑高木。幹は直立し高さ5mほど。枝が多く葉が茂る。庭園に植栽され、刈込にも耐えるので生垣にもよく利用される。雌雄異株
 葉の長さは4〜8pで、長さ・幅共に酷似するイヌマキの半分ほど。
 形は線形または線状披針形で基部は細くなり柄となる。中脈の隆起は両面に見られる。
 花期は5月で、雄花は長さ5pほどの長円柱形でマツ類によく似た形をしている。雌花は柄をもち前年の枝の葉のつけ根に単生胚珠となり赤く熟す。
 種子は広楕円体で青緑色、白い粉をかぶる。
 名前の由来は漢名の羅漢松によるもので未だ仏になりきらない羅漢にたとえたものと言われる。



       葉の様子

 両面隆起する葉の中脈と幼果

写真2017.7.14長浜町

      幹の様子
写真2017.7.10長浜町

    果実の中の種子

写真 2018.11.4 松美町