ニワトコ
暮らしとの関わり
 石黒では多くはないがよく見かける。とくに、夏の初めに実が赤く熟すのでよく目立つ。また、春の芽吹きが早いことも注目される特徴だ(下写真)。
 果実は上右下の写真のように固まって付き赤く色づき美しい。
 樹形は、石黒では多雪のためか1〜2mほどで上の写真のように放物線状に伸びたものしか見られない。
 しかし、子どもたちは、全体の姿に毒々しさ感じられることから手を出さなかった。筆者などは有毒であるという先入観を大人になるまで持っていた。
 牧野植物図鑑には、全体が小形(2m内外)で茎が地を這う性質のあるものを「ミヤマニワトコ」という記されている。石黒に自生しているものはミヤマニワトコであろう。市街地周辺では3m以上のニワトコが見られるがこれと同種とはとても思えない。
(写真上2005.4.24板畑 右上2005.5.11落合 右下2005.6.18大野)


              早い芽吹き

撮影日2011.5.8居谷

              花期


撮影日2004.5.20板畑

              果実期

撮影日2009.6.9上石黒

      市街地に見られるニワトコの幹

撮影日2004.5.6西山地蔵峠

解 説             スイカズラ科
 北海道〜九州の各地の山野に普通に生える。
 落葉低木。高さ3〜6mメートル、
 枝の質は柔らかく褐色の太い(ずい)がある
(下写真)
 葉は羽状の複葉小葉(長さ5〜6p)は5〜6枚。
 花は枝先に多数集ってブロッコリー状につく。
花冠は深く5裂し径3〜4o。雄しべ5本個、雌しべ1個
(下写真)
 果実は6〜7月に赤く熟す。 若芽は山菜として食べることができるが若干の有毒成分を含むと言われる。
 複葉の基部にある蜜線から出る蜜を求めて蟻がよってくる。
(写真準備中)
 名前の由来は不明であるが、ニワトコの生薬名を「セッコツボク→接骨木」と呼び、骨折の治療にこの枝を黒焼きにして練ったものを患部に塗っていたことからこの名がついたといわれる。



        花

      花拡大

撮影日2004.5.20板畑

    枝の褐色の髄

撮影日2004.5.20板畑

     托葉のようなもの

撮影日2011.5.8居谷
※ニワトコの解説には腺状托葉についての記載は見あたらない。かといってソクズでもなさそうだ。御指導をお願いしたい。