マユミ | |
暮らしとの関わり 石黒では、コマユミはよく見かけるがマユミは希にしか見かけない。たまに、果実が沢山つくものも見られるが稀である。 上の写真は下石黒集落入り口で撮った同じ個体で毎年のようによく実がつく。 以前(2005年の頃)に、下石黒集落内で原野に帰った屋敷跡で毎年のように実がたわわにつく個体をみたことがあるが、野山ではこのような個体には出会ったことがない。 昨日〔2012.6.20〕、下石黒の墓場の上り口に生えていて毎年たわわに実をつけるマユミ〔上写真個体〕の花にヒメバチの一種と思われる蜂が数匹訪れていた。(右下写真)マクロで撮った写真をみると、実に興味ある形をしている、特に後ろ脚が面白い形だ。 WEV上の図鑑〔http://himebati.jimdo.com/〕を見るにオオコンボウヤセハチのようだが、このような脚をもったものは珍しい。また、ヒメバチは非常に種類が多く〔日本でも1500余〕その生態もクモやガやチョウなどに寄生する興味ある生き物である。このオオコンボウヤセハチはハナバチに寄生するという。 なお、写真のヒメバチはマユミの花の蜜を吸っているものと思われるが同時に受粉の媒介の役も果たしているのであろう。 マユミの名前の由来は、これを材として弓を作ったことによるとあるが、弓の材料となるほどに真っ直ぐに伸びた木には出会ったことはない。 今日(2016.1.20)、「石黒の古文書の手引き」の作成にあたっていたところ「檀紙」の語の意味が「真弓-マユミの樹皮を使ってすいた高級紙」との説明があり驚いている。牧野図鑑、日本植物誌などを見てもそれらしい記録は見当たらない。 (写真2012.11.22下石黒 右上2005.5.29下石黒 右下2004.12.19大野) 若葉 撮影日2011.5.73下石黒 花期 撮影日2005.5.29下石黒 果実期 撮影日2006.10.13下石黒 種子散布期 撮影日2006.10.31下石黒 海辺のマユミ 撮影日2013.10.7鯨波海岸 マユミ雄株 撮影日2006.11.30下石黒 |
解 説 ニシキギ科 北海道から九州の山地に生える落葉低木。不完全雌雄異株。 高さ3〜5m、樹皮は灰褐色。葉は対生で楕円形。長さ5〜15pであるが形、大きさともに変化が大きい。 花期は5〜6月。短い柄の先に薄緑色の花をたくさんつける。直径は約1pで花弁は4個、雄しべ4個。ヤクは黒紫色(下写真) 雄花では雌しべが退化して花柱がない 果実は直径約8oで白橙色。熟すと4裂し深紅の種子をのぞかせる(左下写真)。その形と色のコントラストとが美しいので盆栽木とされる。 名前の由来は昔この木で弓を作ったことによる。 つぼみ-1 写真2015.5.16下石黒 つぼみ-2 撮影日2011.5.3下石黒 花拡大(雄花 撮影日2012.6.20下石黒 花拡大(雌花) 撮影日2012.6.20下石黒 未熟な果実 撮影日2005.6.30下石黒 果実と種子 撮影日2011.10.10下石黒 |