ケナシヤブデマリ | |
暮らしとの関わり ケナシヤブデマリは、ガマズミに比べ大きな花(飾り花)を持つため春にはよく目立った。 子どもたちにとって、その美しさゆえに思わず手折りたくなる花の一つであった。 しかし、石黒に、この木の呼び名の方言が伝わっていない。余り役には立たない木であったのであろう。 それにしても、ガクアジサイにも似た大きな花は園芸品種にも劣らない豪華さである。(参考画像) 特に花は横に広がった枝につき、段状に咲くため上の方から眺めると見事である。 先日、タニウツギと咲き競うケナシヤブデマリに出会い、その美しさに目を奪われた。→画像 果実は熟すと赤から黒になるが、筆者は揃って黒く熟した果枝をみたことはない。今までに見た実のは、赤い果実の中に黒い果実が点々と混じる程度のものばかりである。熟すと落下してしまうのではないだろうか。 果実が赤く熟したころ上からみると美しい。→写真 (写真上・2005.6.13下石黒 写真右下20059.9寄合) 芽吹き 写真2015.4.19下石黒 若葉とともにつくつぼみ 写真2014.4.27下石黒 花 期 写真2010.6.9下石黒 実物大の花 写真2010.6.9下石黒 装飾花の下面 写真2012.5.31下石黒 花冠中央の花拡大 写真2010.6.9下石黒 果実期 写真2006.8.1下石黒 |
解 説 スイカズラ科 北海道から本州北部の日本海側の山地に生える落葉低木。関東以西に分布するヤブデマリの変種で毛が少ない。 高さ2〜6mになり、枝は水平に広がる。 葉は対生し楕円形で先は短くとがる。長さ5〜9p。幅4〜7p。平行に伸びる葉脈が美しい(下写真)。 花期は5月〜6月。飾り花に囲まれた中央の小さな花は、花冠が5深裂し雄しべは5個で花冠よりも長いくヤクは淡黄色。子房は下位(左下写真)。飾り花は不揃いに裂けその内の一つが極端に小さいのが特徴である。〔写真〕 果実は緑色から赤色になり(上写真)、熟すと黒くなる。 名前の由来はヤブデマリに比べ毛が少ないことによる。葉がやや大きいので「ヒロハヤブデマリ」と呼ばれることもある。 つぼみ 写真2014.4.27下石黒 対生する葉 写真2010.6.9下石黒 整った葉脈 写真2007.7.25下石黒 飾り花の小さな裂片 写真2010.6.9下石黒 若い実 写真2008.6.29下石黒 赤くなった花柄 写真2006.8.1下石黒 完熟して黒くなった果実 写真2008.8.8下石黒 |