ツルナ
暮らしとの関わり
 海岸の広い砂原にたった一株だけ生えていたこの草に出会った時には、その花や実まで厚い肉で覆われた姿に驚いた。
 また、たった一株ということも、果たして自生していたものが環境の変化等で減少したものか、あるいは、グンバイヒルガオのように波に乗って流れ着いて発芽したのかという疑問もわいた。
 ネット上の資料によれば、ツルナの果実はヒシの果実に似ていて熟したものは水に浮き海流によって散布されるとのことである。
 また、1981年刊の「柏崎の植物」には「比較的個体数が少ないもの」のリストにツルナが挙げられている。このことから30年前からすでに個体数は少ない植物であったということが分かる。
 今後、発見した場所付近の住民に昔の様子を尋ねて見たいと思っている。ツルナはその名のとおり若葉は食用になるとされるので、昔から自生していたのなら生活とのかかわりの深い植物であったであろうと思われる。

写真2012.9.17 柏崎海岸


               ツルナ

写真2012.9.17 柏崎海岸

     茎や葉にある粒状の突起と4裂するガク


写真2012.9.17 柏崎海岸

解 説
ツルナ科
 全国の海岸とくに太平洋沿岸の砂地に多くみられる多肉質の多年草
 茎や葉の表面には粒状の突起がある。茎はまばらに分枝し下部は横にはい上部は斜めに立ち上がる。高さは40〜60cmほど。葉は互生し柄があり三角状状卵形で長さ4〜6cm。
 花期は4〜11月。花は淡緑色で1〜2個が葉のつけ根につく。  花柄はごく短くガクは4〜5裂し裂片は広卵形で内面は黄色。花弁はなく雄しべは黄色で9〜16個、子房は下位で短い倒卵形、花柱は4〜6個に分かれている。
 果実は短い倒卵形で木質で堅く内部は数室に分かれて各室にT個の種子がある。裂果はしない。
 名前の由来は、茎はつる状で葉は菜として食用としたことによる。



    茎の先端(食用とした)
写真2012.9.17 柏崎海岸

     つぼみであろう
写真2012.9.17 柏崎海岸

       果実(未熟)

写真2012.9.17 柏崎海岸

     長い根茎

写真2012.9.17 柏崎海岸