ツルマンネングサ
暮らしとの関わり
 昭和30年代までは、石黒で見かけることはなかったが、今では、普通に見かける植物となった。
 日当たりのよい石垣などに繁茂している。寒さに強く冬でも緑色の幼苗が見られる〔下写真〕。   
 2005年の春、下寄合集落の入口で石垣を覆った花をつけたツルマンネングサの群生に目を奪われた。カーペット状に広がった様は見事だ。乾燥にも強いので石庭などにも利用されると聞いたがうなずける。
 星形で黄金色の花も近寄ってみるとなかなか美しい。同じ科のキリンソウに花の形が似ている。
 畑の縁に生えることもあるが特に強害草というほどではない。しかし、切り取っただけでは切断した茎から根をだして活着する繁殖力をもつので注意を要する

(写真上・右上2005.6.18 寄合 右下2005.5.4 下石黒)


             全体の姿

写真2006.6.6 下石黒

              花期直前

写真2008.4.28 寄合

     ブロックの隙間に生えたツルマンネングサ

写真2009.6.3寄合

           冬のツルマンネングサ

写真2013.2.28下石黒 積雪330cm

解 説
ベンケイソウ科
 北海道から九州の日当たりのよい石垣などに群生する多年草。 
 中国大陸原産で江戸時代にはすでに帰化していたと伝えられる。
 茎は、ふつう紅色を帯び〔左写真〕高さ8〜15p。基部で枝分かれし地上や崖をはい先部は斜めに立ち上がる。
 葉はふつう3個が輪生(左下写真)まれに対生互生し黄緑色で菱形楕円形で鋭頭、細く肉厚で長さ5〜12o。
 花期は5〜6月。茎や枝の先に黄色の小さな花を多数つける。花はベンケイソウ特有の黄色い星形。
 花弁は長さ8〜10o、ガクの1.5〜2倍の長さ。ヤクは長さ0.8〜1o。
 花は咲くが種子を結実しない。
 名前の由来はツル性、多肉であるためつみ取っても枯れずに生き残ることによる。



      花のつくり

写真2006.6.6 下石黒

    葉のつきかた

写真2006.6.6 下石黒

   まれにある互生する葉
写真2011.6.15寄合