キリンソウ
暮らしとの関わり
 キリンソウは、石黒ではしばしば目にする野草であり、「ゲエロッパ」と呼んだ。「ゲエロ」はカエルのことで肉厚の緑色の葉がアオガエルを連想させたのかも知れない。
 太い根から茎が群生し多数の黄色の花をつける様は美しい。
 真夏の乾燥にもめげることなく、生き生きとしている姿が印象的な植物である。
 12月の初めに、板畑の嶽に上ったときに、夏に見たキリンソウが雪の中でも直立している様を見て感動した。
 雪の中のキリンソウ

(写真上・右上2005.6.20板畑 右下2005.9.3板畑)


         若いキリンソウ
撮影2009.4.29寄合

                 花期の頃

写真2005.6.20板畑

        花後のキリンソウ

撮影2007.9.2板畑

             木陰のキリンソウ

撮影2010.6.25上石黒

        
解 説
ベンケイソウ科
 北海道から九州までの山地の岩上や道ばたに見られる多年草
 茎は、太い根茎からそう生して広がるように立つ〔左写真〕。円柱形で緑色。高さ5〜30p。
 葉は互生倒卵形で先端はやや丸く基部はくさび形。ほとんど柄は無く肉厚で縁には鋸歯がある。長さ2〜4p〔上写真〕
 花期は5〜7月。茎の先端に多数の黄色い花をつける。ガクは5個、線状披針形で先端は鈍く黄緑色。花弁は5個披針形で先は鋭くとがり長さ5oほど。雄しべは10個で花弁より短い〔下写真〕
 果実〔袋果〕は5個あって星状に並び開裂する。
 名前の由来は不明とされるが「黄輪草」の意味という説もある。



      花 拡大

写真2005.6.20 板畑

     花から果実へ

撮影2005.9.2板畑

   種子撒布後の袋果

2005.12.01 板畑 嶽