ツクバネソウ | |
暮らしとの関わり 石黒では、しばしば見かける野草の一つである。筆者の所有地のスギ林には小群生が見られることから、珍しいとは思わないが、かといって普通にみられるという植物でもない。 子どもの頃に、ブナ林の中で初めて出会ったときはとても貴重な植物を発見したと思ったほどだ。 幾何学的な形の輪生葉の美しさと、真っ直ぐに伸びた花茎の先につく緑色の花から忘れられない印象を受けた。同属のエンレイソウは同じ輪生葉でも、このツクバネソウのような気品はないように思う。 (写真上2005.5.31上石黒 右上2005.6.23上石黒 右下2005.8.28上石黒) 若芽 写真上2009.4.19上石黒 記録的小雪 全体の姿 写真上2009.4.19上石黒 ツクバネソウの群生 写真上2007.5.23上石黒 つぼみの頃 写真2011.5.30上石黒 花期 写真2005.8.28下石黒 果実の充実につれて撓う果柄 写真上2010.10.15下石黒 白い根茎 写真上2009.4.19上石黒 |
解 説 ユリ科 北海道から九州各地の山地の林の中に生える多年草。 地下茎は白色で細く長く横にはって節が多く、先端から茎を1本出す(左下写真)。 茎の高さは、15〜40p。 葉は4個〔5個のものもある〕輪生し柄はない(下写真)。形は広楕円形で先端は尖り3主脈がある〔左上写真〕。 花期は6〜8月。4枚の葉の中心に花茎を1本直立して先に淡黄緑色の花をつける(左下写真)。ガクは4個で長さ1〜2p。花弁はない。雄しべは8個で花糸は長く線形で長い葯がある〔上写真〕。子房は球形で雄しべより長い線形で4花柱がある。〔上写真〕 果実は球形の液果で熟すと黒色となり宿存した花披片をつけている〔上写真〕。 名前の由来は羽根つき羽にたとえたもの(下写真)。 花から果実へ 写真2005.6.23下石黒 8個の雄しべと4花柱 写真上2009.6.9下石黒 葉柄はない 写真上2009.4.19上石黒 種子 |