セリ | |
暮らしとの関わり セリは、フキノトウと共に最も早く、春を味わうことの出来る山菜の一つであり春の七草の一つでもある。 2月も下旬になると地下水のわき出る沢辺や湿地の水底で成長を始める。水中のセリは冬も葉が枯れない。〔下写真〕 残雪いまだ丈余という2月下旬に山から取ってきたセリを温かいみそ汁に浮かせて食べた時の感動の味わいは豪雪地の冬を暮らした人だけにしか分からないだろう。→〔上右写真のころに採取〕 夏の花の頃になると、セリは忘れられがちであるが花も近づいて見るとなかなか美しい。→セリの花写真 近年、放棄田の中にセリが群生している姿を目にすることが多い。→参考写真 (写真上2005.8.10下石黒 右上2005.4.15下石黒) 冬の水中のセリ 写真2004.2.25落合 セリのほふく枝と全体の姿 写真2007.7.15落合 写真2007.7.15落合 ほふく枝で増えていく様子 写真2011.8.13下石黒 互生する下部と上部の葉の柄の長さ 写真2006.2.25落合 群生 写真2010.7.15田塚 |
解 説 セリ科 日本全土の田の畔、湿地に自生する多年草。 根は白いひげ根。 茎は根元よりほふく枝を出し横にはい節々から芽を出して繁殖する。高さ20〜40pで稜(角稜)がある〔下写真〕。 根生葉の全体は三角形、2回羽複葉で長い柄をもつ。茎の葉は互生し上部になるにつれ柄は短くなる〔左下写真〕。両方とも柄の基部はサヤとなる〔下写真〕。 7〜8月に直立する花茎を出して、白い小さな花を多数かたまってつける。花弁は5個で内側に曲がり、雄しべは5本〔上写真〕、1個の子房がある。 若芽は香りがよく春の七草の一つである。 果実は楕円形で長い花柱をもつ。分果の縁の隆起はコルク質となる。 猛毒をもったドクゼリもあるがこちらは香りがないこと、丈が高くなること、根が竹のように節くれ立っていることで区別できる。 名前の由来は泉の周りで競(せ)って育つことによるとも言われる。 セリのつぼみ 写真2007.7.15落合 つぼみから花へ 写真2007.7.15落合 セリの花 写真2007.7.15落合 セリの茎断面 写真2007.7.15落合 葉の柄の基部→サヤ状 写真2007.7.15落合 花から果実へ 写真2010.10.18下石黒
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