オオハナウド 
暮らしとの関わり
 石黒には、よく似たミヤマシシウドケナシミヤマシシウドがあるが、オオハナウドは自生していない。
 花期が近いのはミヤマシシウドであるが、本種オオハナウドが若干早いように思われる。
 柏崎の市街地の周りの河川の土手や山には小群生がしばしばみられる。ケナシミヤマシシウドに比べて花弁が広いだけ花冠は豪華な感じがする。しかし、花冠の繊細な美しさはケナシミヤマシシウドの方が勝るともいえる。→下比較画像参照
 ケナシミヤマシシウドにくらべ、葉の形と、花序の周りの花の花弁が広いところが異なる。
 花の咲くまでの花冠の変化は、ミヤマシシウド同様なかなか面白い。→参考写真

〔写真2014.5.20矢田  背景 黒姫山〕


              生育期

写真2010.5.15下藤井
           桜の咲くころのオオハナウド

写真2016.4.9藤井城址

              群生(花期前)

 写真2010.5.1矢田  

              花期前期

写真2010.5.30平井

               花期-1

写真2010.6.5下藤井

                 花期-2

写真2016.5.12橋場 背景 黒姫山

            下から見た花姿

写真2014.5.28下藤井
               花序

写真2010.6.15下藤井

               果実期へ

写真2015.6.9藤井

             種子散布の頃

写真2007.6.27下藤井

                花の比較
オオハナウド ケナシミヤマシシウド
写真2009.5.18下藤井 写真2006.8.6上石黒
  

解 説
セリ科
 本州の近畿以北から北海道に分布する多年草
 太い根をもち(下写真)茎は直立し中空(下写真)、上部で分枝し高さ1〜2mになり上部や節には毛がある(下写真)
 葉は大形で1回3出複葉、小葉は広卵形または卵形。長さ20〜30p。先は鋭くとがり縁には不規則な鋸歯や切れ込みがあり(下写真)表面には短毛、裏面には軟毛がある。毛は脈状に密生する〔下写真〕。 
 茎上部の葉は小さく葉柄は広く鞘状となる。(下写真)
 花期は5〜7月ころ、茎の頂に直径10〜20pの複散形花序をつけ密に白色の花をつける。
 総苞片はなく花柄は20〜30本、長さは3〜8p、小総苞片は数個、先が糸状になる狭皮針形、縁に毛がある。
 小花柄は20〜30本、長さ3〜10mm。果時には2pに達する。
 花は直径3〜8mm。花序の周囲にある花は外側の花弁が大きく深く2裂する。子房には毛がある。
 果実は倒卵形、長さが約9mm。分果は偏平で油管の長さは分果の3分の4ほど(上写真)
 名前の由来はハナウド(関東以西に分布)に似て大形であることによる。



       早い発芽

写真2017.2.16椎谷海岸

       全体の姿

真2011.5.17矢田

      つぼみの頃

写真2016.5.7北斗町

写真2010.6.5矢田

     中空の茎

写真2010.5.15下藤井

     茎の毛

写真2010.5.15下藤井

      下部の葉の形

写真2010.5.15下藤井

    葉の下面脈状の毛
写真2013.4.30矢田

     鞘状となる葉柄

写真2010.6.5矢田

    成熟した果実

写真2015.7.14安政町

       太い根

写真2011.5.17矢田