ノゲシ(ハルノノゲシ) | |||||||
暮らしとの関わり ノゲシは石黒ではまれに見られる植物の一つだ。オニノゲシに比べ個体数は少ない。市街地周辺では両者とも多く見られる。 また、ノゲシは深山には見られず、村の道や農道沿い、田畑の周りなどでしか見かけない。 花は、10月頃まで見られる。ときには赤紫色に色づいた葉をつけた個体を見かける。 筆者の観察では、オニノゲシとの区別点として総苞の突起が長く多いことと、種子に8条の筋があることである。葉全体、基部の形でも区別がつくように思われるので比較写真を掲載した。 〔写真2006.10.2上石黒〕 花期のノゲシ 写真 2020.4.3 新田畑 背景-黒姫山 種子散布期のノゲシ 写真 2020.6.1 新田畑(上写真同所) 花柄の腺毛と総苞の突起〔毛〕 写真2006.10.2上石黒 早春の頃の草姿の比較
総苞の突起と葉の基部の比較-左はノゲシ 右はオニノゲシ 写真2013.5.25下石黒 比較画像₋葉の基部 写真2013.5.25下石黒 比較画像‐葉の基部 写真 2016.4.25藤井 ※オニノゲシとの比較写真→クリック 冠毛をもった種子 写真2006.10.2上石黒 色づいた葉 写真2007.6.5下石黒 |
解 説 キク科 史前帰化植物。日本各地の道ばたや空き地などに見られる越年草または一年草。 茎は直立し高さ50~100㎝。中空で稜線が通っていて折ると白い乳液が出る(下写真)。 葉は互生し裂片の先は尖るが柔らかく触っても痛くない。下部のものは不規則な羽状に深裂する。 葉柄はなく基部は茎をだき耳状に突き出る(左下写真)。上部の葉は切れ込みが浅い。葉の形は変化に富む。 花期は4~10月。茎の上部で多数に枝分れし、その先に黄色の頭状花をつける。花の径は約2㎝ほど多数の舌状花が集まっている。花柄にはときに腺毛がある(左下写真)。 果実は倒卵形の長楕円形で偏平、8条の筋がある〔下写真〕。長さ2.5~3㎜冠毛は白く風にのって飛散する(左写真)。 名前の由来は、野に生えて葉がケシの葉に似ていることによる。また、ハルノノゲシに近似種のアキノノゲシがある。 ロゼット状で越年 写真2009.4.18市街地周辺 花柄の腺毛 写真2006.10.2上石黒 茎の稜線と乳液 写真2009.7.6寄合 種子の筋〔8本〕 写真2009.5.30下石黒 葉のつき方 写真 2018.5.16 西中通 比較→オニノゲシの葉のつき方 写真 2019.11.5 新田畑 |