ナンテンハギ | |
暮らしとの関わり 石黒では「アズキノノバ」と呼んで若芽を山菜とした。上の写真の頃に中程から切り取ってお浸しにして食べた。ノノバ(ツリガネニンジン)のような甘みや香りはなかったが、あっさりした味わいであった。 夏の頃には丈が伸び、初秋に赤い花をつけたナンテンハギに出会っても、それが春の山菜アズキノノバとは知らずに見過ごす人が多かったであろう。 ましては、秋にサヤエンドウのような果実をつけたナンテンハギとアズキノノバは、縁もゆかりもないものに思われても無理もなかろう。 (写真上2005.5.21上石黒 写真右上2005.9.9下石黒 右下2005.10.2板畑) 幼苗 写真2009.5.17下石黒 夏の頃 写真2005.7.15落合 ツボミノ頃 写真2010.6.18上石黒 花期-1 写真2009.9.7上石黒 政栄 向かい合った2個の托葉-1 写真2005.7.9上石黒 花と5裂して下の裂片が長いガク 写真2005.7.9上石黒 果実期の姿 果実 写真2010.11.19上石黒 |
解 説 マメ科 北海道から九州に生えるソラマメに近い種の多年草。日当たりのよい所を好む。 根は太く丈夫で木質。 茎は数本まとまって出て直立し〔左写真〕高さ50〜100p。稜角があり若い時には少し軟毛かある。 葉は短柄があり互生しナンテンに似た2枚の小葉がある。葉の長さは4〜7p、幅1.5〜4p。 托葉緑は緑色で1個は先が鋭くとがった腎臓形、もう1個は荒い鋸歯がある〔下写真〕。 花期は6〜10月。葉のつけ根から花軸を出し、蝶形花10数個を穂状につける。花の色は赤紫色〜薄青色と変化に富む〔下写真〕。 花の長さは12oほどでガクは短い筒状、先端の5裂片は線形。旗弁は倒卵形。 豆果は長さ2.5〜3p、幅は約6o〔下写真〕、熟すと黒褐色となる。 若芽は食用とする。若葉をアズキ菜と呼び食べることもある〔左下写真〕。 名前の由来は葉がナンテンに似ていることによる。 葉 写真2011.6.15上石黒 托葉-2 腎臓形の方の托葉と茎の稜角 写真2011.5.17上石黒 茎断面 写真2011.5.17上石黒 花期-2 薄青色の花 写真2005.7.9上石黒 豆 果 写真2005.10.2板畑 茎の稜角 写真2005.7.9上石黒 果実と種子 |