ミズタビラコ | |
暮らしとの関わり ミズタビラコはブナ林の山道の沢の縁などによく見かけるが、注意して見ないとほとんど目を引かない。 花はエチゴルリソウのように濃紫色ではなく淡青色であり小さい。ただ、同種のキュウリグサに比べれば花柄に沢山の花がつくので見栄えがすると言えよう。 また、キュウリグサとの区別はキュウリグサの花(果実)の柄がガクより長いのに比べ、ミズタビラコはガクより短いことなどである。〔右下写真〕 〔写真2005.6.9落合〕 ミズタビラコの花 写真2007.5.30寄合 横にはって枝分かれする茎の基部 写真2010.6.11下石黒 群 生 写真2007.5.30寄合 |
解 説 ムラサキ科 本州から九州の山地の沢の縁など湿り気のあるところに生える多年草。 茎は基部は少し横をはって枝分かれして立ち上がり(左下写真)高さ10〜40p。圧毛〔伏せ毛〕がある。 葉は楕円形で互生し柔らかく長さ2〜4p。幅1〜2p。縁と表面には細かい毛がある。上部の葉はほとんど柄がないが下の葉には長い柄がある。 花期は5〜6月、枝の先に穂状花序を1〜5個だして淡いコバルト色の花を密につける〔左写真〕。穂状花には葉はなく長さ5〜10p。 ガクは5深裂し、裂片は三角形で長さ0.5〜1oで毛がある〔下写真〕。花の直径は2.5〜3mmで筒部は短く先端は5裂し裂片は楕円形で、ガクより短い柄がある〔下写真〕。 花序は長く初めは先がサソリの尾のように巻いているが花が開くに従いほどける。 果実は4個の分果からなり滑らかで光沢がある。4面体で付属物はなく背面の長さ1o〔下写真〕。 名前の由来はキュウリグサを別名タビラコと呼ぶことから水生のキュウリ草の意味。 キュウリグサとの区別 写真2007.5.30寄合 種子拡大写真 写真2010.10.29
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