ミヤマイラクサ | |||||||
暮らしとの関わり ミヤマイラクサは石黒では、まれにしか出会わない植物の一つである。一見クワクサに似ているが、トゲがあり触れるとしばらく傷みが続く。 子供の頃は棘が皮膚に刺さったものとばかり思っていたが、この痛みは棘毛の先から分泌される液が皮膚につくときに感ずる科学的刺激であるという。 石黒では若芽を山菜とする習慣は伝わっていない。 (写真2007.9.4 板畑) 花期 写真2007.9.4 板畑 雄花と雌花
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解 説 イラクサ科 北海道から九州に分布。山地の主に落葉林内に生える多年草。雌雄同株。 茎は直立して緑色で茎や葉全体に鋭い毛があり触れるとしばらく痛い(上・下写真)。高さ50〜100p。茎の皮の繊維は強靱。 葉は互生し長い柄があり、縁には粗い鋭い鋸歯がある。長さ8〜20p、幅5〜15p、先は尾状にとがる〔下写真〕。 花期は7〜9月。雌花は上方の葉の付け根につき、雄花は下方について多数分枝し白色の小形の花をつける。雄花にはガク片5個。(写真右上の下)雄しべ5個がある。雄花は葉より短い。 雌花の穂は分枝せず茎の先端の葉のつけ根から数本出て長くのびる。〔左上写真〕その穂に多数の緑色の小さな雌花がつく。雌花のガク片は4個、そのうち2個は果実期には大形になる。 果実は斜卵形、頂に線形の柱頭が宿存している。 若芽は山菜となる。また、茎の繊維は織布の材料となる。 名前の由来は茎や葉にある棘毛に触るとしばらく痛を感ずるため。 葉の表裏と長い柄 写真2007.9.4 板畑 ミヤマイラクサの根茎 写真2007.9.4 板畑 |