マムシグサ(石黒では出会わない)
暮らしとの関わり
 石黒では、ヒロハテンナンショウは多く見られるがマムシグサには出会わない。自生していないものと思われる。
 マムシグサはテンナンショウ属植物の中で最も分類の難しい種といわれている。
 仏炎包が緑色のものと褐色のものが市街地では見られるので、ここでは、褐色のものを「マムシグサ」緑色のものを「アオマムシグサ」と呼ぶことにした。市街地周辺では仏炎包の色の紫色のものと緑色のものが混生している場所もある。(下写真)
 また、雄花と雌花の比較、侵入した昆虫を閉じ込めてしまう雌花の巧妙なつくり、さらに成長過程で性転換が行われるとのこと等にについて今後観察を続け調べてみたいと思っている。
  参考画像→マムシグサの葉の開くまで

〔写真2011.5.8田塚〕


               葉の形


写真2011.6.24田塚

                小群生

写真2011.5.8田塚

              仏炎包

写真2011.5.8田塚

    仏炎包の紫の個体と緑の個体が混生している

写真2011.5.8田塚

     上の写真と同じ場所の今年の様子
写真2013.7.16田塚

                果実

写真2011.6.24田塚  
          

解 説
サトイモ科
 北海道から本州の林縁や林下に生える多年草。外形の変異は著しい。
 偽茎は葉柄や花柄よりも長く、多くは紫褐色の縞模様がある(下写真)。高さ70pに達するものもある。
 葉は普通2個、希に1個つき7〜17個の小葉鳥足状につける。小葉の形と大きさは変化に富む(左下写真)
 花期は4〜6月。花序は葉より高いものも低いものもある。仏炎包は緑色から褐色で白い条(縞)がある(左下写真)
 仏炎包の口は大きく開くものからほとんど開かないものまである。多くは筒部は舷部より短いが異変が多い。
 舷部は狭卵形から広卵形、また、舷部の頭部の形は鋭く尖る。
 付属体は細い棒状からコン棒状あるいは頭状で上部が太くなるものから細くなるものなど変異に富む。
 名前の由来は、偽茎部や鞘の縞模様がマムシの紋様に似ることによる。



        幼茎



      偽茎の縞模様

     偽茎断面


写真2011.5.9田塚

   稀に見る太い茎
写真2013.7.16田塚

     葉柄の付け根
写真2011.5.21田塚

    花(雄花)と付属体
写真2011.5.9田塚

        球茎
写真2011.5.5 田塚
※球茎が横向きのなのは下が岩盤であったのか。