クサソテツ | |||||
暮らしとの関わり 石黒では「コゴメ」と呼んだ。谷間の湿り気のある日当たりの良いところに群生した。→群生画像 山菜としては、下写真のような頃が最適である。→参考写真 しかし、生長が早いため時期を逸する事が多い。 石黒では、ゼンマイと同様ゆでて天日に干し揉みながら乾燥して保存した。ゼンマイに比べ口当たりは少し劣るが味は良かった。 生食の料理法としては、石黒では胡麻あえや酢みそあえが一般的であった。 (写真上2004.6.14下石黒ホウノキ山 右上下2005.4.30寄合)
クサソテツの前年の胞子葉(褐色) 撮影2009.4.30小岩峠 葉 身 撮影2005.5.24落合 高さ1.2mに達したクサソテツ 撮影2009.5.9大野泊山 胞子葉 撮影2011.9.14下石黒 山菜として昔から食された 写真2014.4.27下石黒 |
解 説 オシダ科 北海道から九州の主に山地の川岸や沢沿いなどの湿地に多く群生する多年草。 根茎はで直立し古い葉柄の残りでがっしりとしている。地下には細い枝根が水平に広がってその先に新しい芽をつける。 葉には栄養葉と胞子葉とがあり前者は春に後者は秋にでる。 栄養葉は1mにも達して、その姿形は端正で美しい〔左写真〕。葉柄の長さは短く10〜20pでその基部は広がって断面が広三角形となり鱗片をまばらにつける。(写真左)。 葉身は長さ40〜80p、幅15〜30pほど。先は急に細くなり基部は次第に細くなる。葉は鮮緑色で質は薄い。 羽片は広線形でとがり、無柄、密に羽状に深裂し幅は12〜20o。羽状の裂片は幅2.5〜5oでほとんど全縁で鈍頭である〔左写真〕。 名前の由来は、生長した葉がソテツの葉に似ていることによる。 春の芽 撮影2011.5.8下石黒 若いクサソテツ草姿 撮影2009.4.27下石黒 冬の胞子葉拡大 撮影2011.11.29石黒川 胞子葉の拡大(前年の葉) 撮影2009.4.30小岩峠 |