コシオガマ | |
暮らしとの関わり 石黒では落合、居谷方面から莇平(あざみひら)の国道沿いに多く自生し、その他の集落では希にしか見られない。 子どもの頃、触るとベタベタした草があったことを思い出す人もあるだろう。〔※べたつくのは葉などにある腺毛から出る分泌物による〕 花についての記憶はないが、今にしてよく見るとなかなか美しい花だ。石黒の方言で言えば「ほんに、えとしげな花」というところであろう。 上の写真にオオヒゲナガカリヤスモドキ〔イネ科〕らしき草が見られるがこの植物の根に吸着して養分をえているのであろう。〔右解説文※参照〕 (写真2005.9.29居谷) 5枚のガクと全体に見られる腺毛 写真2005.9.29居谷 花のつくり 写真2007.10.7 居谷 つぼみ〜開花〜花後 写真2007.10.7 居谷 花期前のコシオガマ 写真2009.9.20 莇平 |
解 説 ゴマノハグサ科 日本全土の日当たりのよい草地に生える半寄生の一年草。 茎は直立して円柱形で高さ30〜60p。多くの枝をだし〔写真下〕葉と共に全体に柔らかな腺毛が生えて触れるとねばりつく。 ※根は弱々しく〔下写真〕一部他の植物(主にイネ科)の根に吸着して養分を吸収する。 葉は対生し短い柄をもち深く羽状に裂け下部の葉は菊の葉に似る。長さ3〜5p、幅2〜3.5p。裂片は不規則に裂け不揃いな鋸歯をもつ。 花期は9〜10月。上部の葉の脇ごとにピンク色の唇形の花を1個ずつつける。ガクは鐘状で5裂し、裂片は長楕円形で鋸歯がある〔左写真〕。 花は長さ約2pで太い筒状で2裂し唇形となる。上唇は反り返り先は浅く2裂し下唇は広がって3裂する。〔左写真〕雄しべは2本ずつ長さの異なるもを4本もつ。 果実はゆがんだ卵形で先がとがり腺毛が生え基部はガクにつつまれている。 名前は小型のシオガマという意味。 4個の雄しべの長い2個 写真2007.10.7 居谷 枝分かれと貧弱な根 写真2009.9.26 落合 政栄 茎 写真2006.9.24 居谷
|