コニシキソウ
暮らしとの関わり
 石黒では昭和前期にはあまり多く見られない植物であった。
 今では、庭や畑の地面に多く生える害草である。四方に広がった茎からは根を出さないが、余りにもぴったりと張り付いていて手では取りにくい。
 また、真夏に石やコンクリートの上に張り付いて茎を伸ばし広げる様を見かけるので熱にはめっぽう強い草とみえる。
 名前の「小錦草」の「錦」は茎の赤色と葉の緑色の調和の美しさを錦にたてえた命名と言われる。
 近似種にオオニシキソウがあり柏崎市街地周辺ではたまに見かける。→下参考写真

写真2006.8.6下石黒


               花期

   写真2011.9.11下石黒

              乾燥にも強い
写真2006.8.26 下石黒


解 説
トウダイグサ科
 日本全国に見られる一年草。北アメリカ原産で1888年頃にわが国に入ってきた帰化植物。根は細い。
 茎は暗赤色で再三枝分かれして〔左上写真〕地面をはうが根が出ることはない。色は赤褐色で毛があり長さ15〜20p。切ると白い乳液がでる。
 葉は楕円形で上半分の縁には細かな鋸歯があり基部はゆがんだ円形〔下写真〕。長さやく1p。葉の中央には暗赤色の斑点があるのが特徴〔上写真〕
 花期は7〜10月。葉の脇に赤褐色で小さな花のかたまり〔雄花数個と雌花一個の花序〕をつける。
 さく果は卵球形で表面に細かい毛がある。種子は水を吸うと粘り、靴などについて運ばれる。
 名前の由来は「小さなニシキソウ→〔左写真〕」の意味



  葉上部鋸歯と基部の形

写真2006.8.6下石黒

  参照 オオニシキソウ
写真2008.9.24 田塚