カナムグラ | |
暮らしとの関わり カナムグラは、石黒では希にしか見かける植物のひとつである。しかし、時には小群生に出会うこともあるから個体数が増加している植物の一つかもしれない。 近縁のカラハナソウの方は、ごく普通に見られる。 草全体に短いトゲが密生していてざらつく。はびこると厄介な植物である。 百人一首で歌われる「八重葎〔やえむぐら〕」は、このカナムグラであるという説もあるようだ。 石黒にも普通に見られる蝶、キタテハの幼虫の食草でもある。 (写真2007.9.5 寄合) 繁茂したカナムグラ 写真2007.6.5寄合 雌株の花 写真2007.9.28寄合 雄株の花 写真2007.9.21寄合 |
解 説 クワ科〔アサ科〕 日本全国の原野、荒れ地、道端、土手、畑などに生育する一年草。ツル性で雌雄異株。 茎は緑色で長く伸びざらつきトゲがあり他物にからみつき繁茂する。 葉は対生で長い柄があり、5〜6個の切れ込みがあり縁には鋸歯がある。葉の面はざらつく・ 花期は8〜10月。雄花の花穂には柄があり葉のつけ根から出て形は円錐状。多数の淡黄緑色の雄花をつける〔左下写真〕。 雄花にはガク片が5個、雄しべが5個ありヤクは大形である〔下写真〕。 雌花は多くの苞からなる毬状の小形の球花で初めは緑色、後に紫褐色を帯びる。苞はとがり背面に縦脈と粗い毛がある〔下写真〕。雌花は子房は1個、花柱は2個ある(左下写真)。 果実〔そう果〕はやや平たい扁円形球状で紫褐色の斑点がある(下写真)。 名前の由来は「鉄葎」カナは鉄で茎の強さを表し、ムグラは「葎−ムグラ」で繁るという意味。 カナムグラの雄花 写真2007.9.2寄合 カナムグラの種子 写真2007.10.29寄合
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