カモガヤ | |
暮らしとの関わり カモガヤは、牧草として移入されてたものが野生化したと伝えられる。石黒では各集落で車道沿いに普通に見られる。 石黒のカモガヤは道路工事等で斜面に植えられたものの子孫であろう。今、改めて見るに、倒れて無様なものが多いが、まっすぐに立って花穂をつけた姿には、それなりの風情が感じられる。 上の写真は居谷集落を見下ろせる国道沿いで撮った。小雨の中、ホトトギスの鳴き声が谷間にこだましていた。立ちこめた霧の中で見るカモガヤは美しかった。 写真上2005.7.3 右上下2005.7.20居谷 松沢川と石黒川合流点あたりで出会ったカモガヤ 写真上2011.6.18下石黒 花期 写真 2019.5.29 板畑 嶽 互生する葉 写真上2005.7.3下石黒 カモガヤの株 写真上2005.7.3下石黒 花拡大 写真上2009.5.28下石黒 |
解 説 イネ科 北海道から九州までの各地に見られる多年草。明治初期にヨーロッパから牧草として移入された。根茎はやや短い。要注意外来植物。 茎は多数直立して大きな株をつくり、高さは60〜120p。 葉は互生し(左下写真)質は堅く葉鞘の大半は完全な筒で(下写真)表面はざらつき上の方に軟毛がある。幅6〜10o。葉舌は三角形、薄膜質で長さ7〜12o。 花期は5〜6月。茎の先の方に多数の小穂が3〜4個枝分かれて楕円球形状につく。小穂は粉緑色〜淡紫色(左下写真)。長さ5〜8o。 包穎は小さく、護穎、内穎に似ており皮細い舟形をしていて5本の脈がありヒゲ毛が列になって生え先はとがり短い芒状となっている(左下写真)。 この花の花粉は、スギやブタクサとともに花粉症の原因となるという。 名前の由来は移入当時この草の名Cock’s foot grassのCockをDuckと読み間違えたと言われ、本来は「鶏の足ガヤ」と命名されるべきものと牧野図鑑にある。 花期 写真 2013.6.5 下石黒 筒状の葉のサヤと膜質の葉舌 写真上2005.7.3下石黒 小穂 写真上2005.7.3下石黒
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