イシミカワ | |
暮らしとの関わり 昔から、このイシミカワはママコノシリヌグイとともに嫌われ者の草であった。 これらの草の繁茂した藪は大人も避けて通った。素手に触れると逆さに生えた鋭い棘が皮膚に刺さるばかりか、衣服にも突き刺さりからまって厄介なことになるからだ。 トゲの鋭さはママコノシリヌグイにまさる。 しかし、秋の果実の色が、黄緑から肌色、赤紫、藍色と個々が変化していく様は美しい。 (写真2005.9.17上石黒) 秋の頃のイシミカワ 撮影2012.10.19 上石黒 花 撮影2011.8.29 上石黒 秋のイシミカワ 撮影2007.10.17落合 果実と種子 撮影2009.10.17落合 |
解 説 タデ科 日本全国の日当たりの良い道端や畑の脇などに見られる一年草。 茎は細く、逆向きのトゲを有して(下写真)他の草にからみついて長さ2mほどに伸びる。 葉は互生し、長さ4〜10pのほこ形で白緑で無毛。長い葉柄にも沢山のトゲがある。若い葉は葉の両側の縁が外側に巻いている〔下写真〕。 花期は7〜10月。枝先に丸い托葉の中心に花柄を出して小さな花を穂状につける(上写真)。 花は緑色でガクは深く5裂し長さは3oほど。花弁はない。雄しべは8個でガクより短い(左写真)。子房は球形で頂に花柱が3個ある。 そう果には不明瞭の3稜があり卵状球形で液質となり径2〜3o〔上写真〕。 果実は緑から秋には瑠璃色(るりいろ)となり宿存ガク上に数個が集まっている様は美しい。 名前の由来は、イシニカワ〔石膠〕の意味や大阪の石見川の地名に基づくとの説もあるという。 イシミカワの茎のトゲ 撮影2009.10.17落合 未熟から成熟へ 写真2005.9.16上石黒 写真2012.10.19上石黒 若い葉 写真2005.9.16上石黒
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