ヤマホタルブクロ〔ホタルブクロ〕
暮らしとの関わり
 石黒では「ホタルグサ」と呼んだ。村の道端に普通に見られ初夏に提灯のような花をつけ親しみのある花であった。→子どもの暮らし
 この花のが咲くのは、多雪地石黒で遅い田植えが終わる頃であった。ホタルが多く見られるようになるのは、7月の中旬であったので、ホタルブクロの花期は、ほぼ終わっていたように思う。ホタルを入れて遊んだ記憶は定かではないが、この花を見ると間もなくホタルが現れるという期待に胸をふくらませたものだった。
 石黒で見られるのはヤマホタルブクロである。ホタルブクロは石黒に自生しているのかどうか分からない。私は、まだ出会っていない。
 一般に東日本は白花、西日本は赤花が多いとされるが福島や新潟は半々位に分布するので境界地域にあるのかも知れない。
 ちなみに、福島県桑折町でも赤花白花がほぼ半々であるという。(情報提供・桑折町在住 大橋洋子さん→参考写真
 筆者の観察では石黒は白色が圧倒的に多いが、希に淡紅紫色のものが見られる。参考写真→クリック
 ホタルブクロとの区別は下の比較写真の矢印のガク片の間のへりが反り返っているのがホタルブクロ、ただふくらみのあるだけのがヤマホタルブクロである。花の色はどちらにも赤花と白花がある。
 今日(2019.6.22)ふるさと石黒に畑の手入れに訪れると、タキノフチ(地名)の道路沿いのホタルブクロの小群生と出会った。→クリック(写真)

(写真上2005.7.8上石黒 右上下2005.6.24寄合)


             春の頃

撮影2012.5.5寄合

           つぼみの頃の草姿

撮影2006.6.14寄合

         ヤマホタルブクロとホタルブクロ
両者のガク裂片の間の縁の比較
ヤマホタルブクロ ホタルブクロ

         花期のヤマホタルブクロ

撮影2007.5.21下石黒

撮影2010.6.26上石黒

                果実期

写真2013.8.23上石黒

          秋の山道のホタルブクロ
写真2014.9.17板畑

       晩秋のヤマホタルブクロ

撮影2009.11.21下石黒


解 説
キキョウ科
 本州〔東北地方南部から近畿地方東部〕山の道端などに生える多年草。全体に粗い毛がある。
 根茎は短いが短い地下のつる枝を出して繁殖する。
 茎は直立し毛があり高さ30〜50p。
 根出葉には長い柄があるが花期には枯れる(下写真)。茎葉は互生し下部の葉はのある柄があるが、上部にいくにつれ無柄となる。葉の縁には不ぞろいの鋸歯があり〔下写真〕、茎と同様粗毛が多い。葉身は三角状卵形〜被針形で長さ5〜8p。
 花期は5〜6月ころ。枝上部で分枝し淡紅紫色または白色の花つける。長さ4〜5p。紫色の濃い斑点がある。
 ガク裂片は狭三角形。緑色、5裂するガク裂片の間は丸く盛り上がるのみで反曲する付属体がない。この点でホタルブクロと区別できる。〔左下写真〕。花冠の長さは4〜5pで大形の鐘状、下を向いて開き花の先が短く5裂する。雄しべは5個、花柱は1個で柱頭は3裂する。
 さく果は半球形長さ約1p。種子は長さ1〜1.5o、幅oほどで狭いがある〔下写真〕
 名前の由来は子どもがこの花にホタルを入れて遊んだことによる説と提灯(火垂る)に似ていることに依るとの説がある。ホンドホタルブクロと呼ぶこともある。



     茎葉と根生葉

写真2013.5.16松美町

       つぼみ
    全体に見られる毛

撮影2005.5.29大野

         葉
撮影2005.5.29大野

     柱頭と雄しべ


     ふぞろいの鋸歯

撮影2005.5.29大野

        果実
撮影2005.7.28上石黒

       種子散布後
撮影2009.11.21下石黒

     翼をもつ種子
撮影2009.10.21下石黒