ハマボッス

暮らしとの関わり
 市街地の裏海岸の防波堤の斜面に見られる。草姿、花、果実と、いかにもサクラソウ科オカトラノオ属であることが納得がいく野草である。
 上写真は、6月に撮ったが、昨日(10.21)に訪れると成熟した種子の間に未だまばらに花が開いていた。
 名前の由来のことだが、筆者には、花序が法具の払子に似ているようには見えない。むしろ、オカトラノオの花の方が似ているように思うが・・・。

写真2011.6.4 北園町海岸
 

                幼苗

写真2013.5.18 裏浜海岸

             5月の頃の姿

写真2012.5.16 笠島海岸

      基部で数本に枝分かれする茎

写真2012.5.16 笠島海岸

              花冠の様子

写真2011.10.21 柏崎裏海岸

               小群生

写真2012.7.2 柏崎裏海岸

        果実期の初めは花冠も見られる

写真2014.9.15鯨波海岸

             果実期

写真2012.8.2 柏崎裏海岸

         岩上のハマボッス

写真2012.10.8 笠島海岸

           果実と種子

写真2011.6.4 柏崎裏海岸

        種子散布後のハマボッス
写真2013.3.24 柏崎裏海岸

               冬の様子


写真2014.2.1 柏崎裏海岸


解 説
サクラソウ科
 日本全国の海岸にひろく分布する2年草
 茎は基部から数本に分かれて直立する。高さ10〜40pでしばしば赤味を帯びる。
 葉は互生し、形は倒被針形で先端は円形。全体に艶があり長さ2〜5p、幅1〜2p。
 花期は5〜6月。茎の先に真っ直ぐな総状花序をつけ多数の白い花をつける。花柄は1〜2pで葉状の包葉とほぼ同じ長さ。花穂は初め短いが後に伸びて4〜12pほどになる。 
 花冠は径1〜1.2pで筒状で先端が5裂する。ガクも5裂する。雄しべは5個、雌しべは1個。
 果実は球形のさく果で熟すと頂点に穴があき種子を散布する。さく果の径は4〜6o。
 名前の由来は、花序を僧侶が使う法具の払子(ほっす)に見立てて、海岸に生えることから「浜払子」としたと言われる。その他、果実の丸いかたちから「浜坊主」との説もある。



      葉の裏と表
写真2011.6.4 柏崎裏海岸

   葉と花のつきかた


写真2011.6.4 柏崎裏海岸

       茎断面
写真2012.9.4 笠島海岸

    しっかりとはった根

写真2011.6.4 柏崎裏海岸

      種子拡大

写真2011.6.4 柏崎裏海岸

     ロゼット状の幼苗
写真2011.6.4 柏崎裏海岸