マメグンバイナズナ | |
石黒では、しばしば目にするが市街地周辺ほど見かけない。市街地では、特に農道の端によく見かける。 ところで、牧野植物図鑑では「雄しべは4強」との記載があるが、これは、もともと6個の雄しべのうち2本が退化して4個が長いという意味であろうが、見たところ2個の雄しべしか見えず、「2強」と言いたい様子である。 グンバイナズナにも同様の記載がある。また、同じ科のハマダイコンでは「雄しべの4本が長い」と記載されている。これはこの科の植物の特徴なのであろう。 しかし、実際に分解して観察したわけではないので何とも言えない。ぜひ自分の目で詳しく観察してみたいものだ。 グンバイナズナとは、葉が長楕円形で柄があること、種子が一室に一個〔1角果に2個〕であることなどで区別できるという。 グンバイナズナとの区別点は、果実の形がマメグンバイナズナの方が円形に近い。また、茎葉の基部は茎を抱かないことなど。 写真2013.6.10 田塚 群生 写真2010.6.20新田畑 花のつくり−雄しべは2個 写真2013.6.10 田塚 全体の草姿 写真2013.6.10 田塚 果実散布期前(二番芽) 写真 2018.7.20 藤井 種子散布期 写真2010.7.9 田塚 |
解 説 アブラナ科 各地の荒地や畑田のまわりなどに生える二年草。ヨーロッパ原産の帰化植物。 主根は細長く直下して色は白い〔下写真〕。 茎は直立し、強靭で中部から四方に分枝し高さ30〜60p。 根生葉は多数根元から水平に平たく開く。長い葉柄をもち羽状に裂ける。花期の頃には枯れてしまう。上部の葉は長楕円形で縁には鋸歯がある〔下写真〕。 花期は4〜6月。枝の先端に総状花序を緑白色の細かな花をつける。花はナズナに似ている。ガクは4個、花弁も4個。雄しべは4強、雌しべは1個。 果実は多数が穂状となり、個体は扁平な軍配形で長さ3mmほどの単角果。種子には半透明の膜状の翼があり湿ると粘着力を持つ 名前の由来は、実の小さなグンバイナズナという意味。 白く長い主根 写真2013.6.19 田塚 葉の形とつき方〔根生葉は喪失〕 写真2013.6.10 田塚 果実〔単角果〕 |