ビロウドテンツキ
暮らしとの関わり
 初めて出会った時に、その葉や茎の感じから「「ビロードテンツキ」という名前が自然と頭に浮かんだ。帰宅して調べるとほぼ間違いないことが分かった。
 柏崎海岸では、あまり見かけない植物の一つであろう。
 新潟県は全国の自生地の北限に位置するようだ。
 WEV上のデータによれば、砂浜の減少等による個体数の激減で絶滅危惧種に指定している県が多い。岡山県では1929年以降確認されていないとい記録も見られる。
 

写真2012.9.17 柏崎海岸


              全体の姿
写真2012.9.17 柏崎海岸

             自生の様子


写真2012.9.17 柏崎海岸

        小穂と総苞の拡大

写真2012.9.17 柏崎海岸
解 説
カヤツリグサ科
 本州中部以西から沖縄まで分布。海岸の砂丘の日当たりの良い所生える小形の多年草
 根茎は太く短くて枯れた葉鞘でおおわれていて堅いヒゲ根が直下する(左下写真)
 茎は、密生した葉の間から数本伸びて高さは10〜25cmほど。葉と同様に灰白色の細毛を密生する。
 葉は基部は鞘となり多数つき、狭い線形で灰白色の細毛に覆われ、外側へ湾曲する(左下写真)。長さは10〜20cmほど。
 夏から秋にかけて茎の先端に傘形花序をつけ3〜10個の小穂つける。小穂は狭卵形で長さ6〜10mm、幅4mm。鱗片(苞)は緑褐色で先は尖る(左下写真)
 果実は鱗片より短く狭倒卵形花柱は果実と同じ長さで2裂している。8〜10月に熟するる
 名前の由来は、ビロードのように細毛に覆われたテンツキの意味。



        花序

写真2012.9.17 柏崎海岸

    鞘状の葉の基部
写真2012.9.17 柏崎海岸

 枯れた葉鞘で覆われる根茎写真2012.9.17 柏崎海岸