ベニバナツメクサ
 石黒では出会ったことはない。
 市街地周辺でも今回が初めての出会いである。市街地を流れる排水路の土手の草薮の中の所々に点々と赤い花が集まって咲いていたので膝丈まである草を踏み分けて近づくと、初めて見る植物であった。葉や茎の形からツメクサの仲間であることは分かった。
 帰宅後、牧野図鑑を見たが1989年版には掲載されていなかったが平凡社の日本の野生植物には記載されていた。さらに日本帰化植物図鑑を開くと詳しく掲載されていた。
 これらの植物はおそらく以前に意図的に土手に播種されたものか、観賞用に植えられたものが越出して野生化しているものであろう。
 過去の記憶をたどると、どこかで花壇に植えられたこの花を見たような気がする。

写真2016.5.14藤元町


        草薮の中のベニバナツメクサ
写真2016.5.14藤元町

            全体の様子
写真2016.5.14藤元町



解 説
マメ科
 日本には明治時代に牧草として移入された一年草。〔原産地では多年草
 茎は基部でよく分枝し高さは20〜60pほどになる。
 葉は下部のものには長い柄があって互生する。  小葉は3枚で、心臓形で先端がくぼみ、上部は鋸歯がある。茎葉ともに白毛がある。
  花期は4〜6月。茎の先端に直径2pほどの円柱形の花穂をだして、濃赤色の小型の蝶形花を密につける。
 種子は直径2mmの大豆状。



    托葉と茎の毛
写真2016.5.14藤元町

    花後の様子
写真2016.5.14藤元町