アゼナルコスゲ

暮らしとの関わり
 石黒で未だ確認していないが、柏崎市街地周辺の休耕田で希にみかける。
 筆者の観察では、ゴウソによく似ているが本種の方が雌小穂は長くやや細い。〔また下記の先端小穂が雌雄両性であることも区別点と言われている〕
 花茎の先端の5〜6本の小穂のうち、最上部のものが上半分が雄花で下方半分が雌花で他は雌性という植物はめずらしいとのこと。
※早朝に撮影する写真が多く色彩が黄色を帯びるなど若干異なるものがありますのでご承知いたきたい。

写真2012.6.23田塚


           雄花穂と雌花穂

写真2012.6.23田塚

        上写真の雄性部と雌性部の果胞

写真2012.6.30田塚

         根茎

写真2012.6.30田塚



解 説
カヤツリグサ科
 本州、四国、九州、沖縄に分布し川岸や休耕田などに生える多年草
 根茎は明るい褐色で〔下写真〕短く地下茎を出さない〔左下写真〕
 茎の基部は高さはは40〜70p
 葉は幅5〜7oほどで縁は強くざらつく。
 花期は5〜6月。三角柱の茎の先端にやや垂れ下がった5〜6個の小穂をつける。小穂には柄があって長さ3〜6p〔左写真〕。 最上位の小穂は雌雄が上方〔基部方〕が雄性,下方が雌性であり、他の果穂にも基部に若干の雄性部が見られるものもあるといわれる。
 雌花の鱗片倒卵形で先端は平らか凹む。
 果胞は長さ2,5o、レンズ状で平滑茶褐色〔左下写真は未熟〕先端は尖った短いクチバシ状になる。
 名前の由来は花穂を鳴子に見立てて畔に生えることに因る。



      明るい茶色の基部

写真2012.6.23田塚

     ざらつく葉の縁
写真2012.6.23田塚