アメリカセンダングサ
暮らしとの関わり
 子どもの頃に、タウコギの種子と同様に果実を投げて相手の衣服につけて遊んだ。
 しかし、アメリカセンダングサは、昭和20年(1945)代には子どもが遊びで使うために果実を分け合うほど珍しい草であった。今では道端などいたる所で見かける。
 2005年の秋、下寄合集落の崩壊した廃屋の上に2mに近い巨大な草丈のアメリカセンダングサが群生しているのを見て驚いた。
 また、草やぶにもありヤマノイモ堀りなどで草やぶを歩くと夥しいタネが衣服について取り去るのに一苦労するほどである。
 上の写真は板畑の嶽の農道で撮った。
 タウコギに似ているが、大形であり、茎が四角形、色が紫色であることなどで区別できる。

(写真上・右中2005.10.6板畑 右上2005.9.9寄合 右下2005.10.28下石黒)

    濃い紫色で四角な茎

写真2007.9.19下石黒

           夏の頃の草姿

写真2007.8.30寄合風張

     そう果拡大 逆向きのトゲ


写真2009.11.4下石黒

解 説
キク科
 大正時代に北米から渡来した一年草帰化植物。北海道から九州にわたり広く分布する。要注意外来植物
 茎は高さ150pを越えるものもあり、やや角ばった四角柱状で茎の芯は白く(下写真)無毛。色は濃い紫色のものが多い(左下写真)
 葉は羽状に見える複葉対生頂小葉は大きく長さ6〜7p。ケヤキの葉に似た葉脈で質は柔らかで表面の色は暗青緑色である。
 花期は9〜10月。小枝の先に黄色い色の花をつける。花の後ろには葉状の総包が6〜10個広がっている。(上中写真参照)
 そう果は扁平で上部に逆向きのトゲのある剛毛2本あり〔下写真〕衣服や動物に付着して運ばれる。
 名前の由来は葉が樹木のセンダンに似ていることによる(下写真参照)



      白い茎の芯

写真2007.9.19下石黒

 剛毛で他物につくソウ果

     そう果と種子

写真2009.11.4下石黒


 
比較−センダンの木の葉

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