アカバナ
暮らしとの関わり
 アカバナは、石黒では希に出会う野草の一つである。板畑の嶽で、初めて出会った時の感動は今も覚えている。その後、上石黒のオオヌゲ(地名)や大野集落でも見かけた。
 また、先日、板畑で下写真のように群生しているアカバナに出会った。個体は少ないが各集落にわたって分布しているようだ。
 名前の由来は、葉が秋に赤くなることによるといわれているが、今日(2007.10.1)に、納得のいくほど美しく紅葉したアカバナにであった(下写真)。漢字をあてるなら「赤葉菜」ということになろうか。
 花期は長く紅葉する頃にも花が見られる。
 先日(2012.11.21)、大野集落の道端で草にクモの巣が巻き付いたような状態の野草が目を引いたので近づいてみるとアカバナであった。
 それは、棍棒状の果実(さく果)の先端が四つに割れて撓って開き、そこから白い種髪(冠毛)をもった種子が現れたものであった(下写真)。細長い果実であるので、同じ種髪でもガガイモなどとは違った興味が感じられる。

上写真 2006.10.14 大野・親子地蔵付近


         花が咲き始める頃のアカバナ

写真2007.7.31 板畑
             つぼみ

写真2007.8.29 上石黒

                開花

写真2007.9.1 板畑

       紅葉したアカバナ

写真2007.10.1大野

       果実(さく果)の成熟・種子散布

写真2012.11.4下石黒

       さく果と種髪をつけた種子拡大写真

写真2010.10.29大野
 ※真ん中は果実の両端を切ったもの


 写真2010.11.21大野
 

     横たわる地下茎から直立する茎

写真2009.10.12大野


解 説
アカバナ科
 北海道から九州まで平地から低山帯までの湿地に群生する多年草
 茎は横たわる地下茎から直立し(左下写真)、高さ30〜60p。下部茎には細かい伏毛があり、上部には腺毛が密生する(下写真)
 葉は対生し葉柄はなく多少茎を抱き、卵状の長楕円形で縁には粗い鋸歯がある(下写真)。長さは1.5〜4p。
 7〜9月ごろ葉のつけ根に細く長い子房(上写真)の先に淡紅色の花をつける。上部にいくにつれて葉が小さくなるため総状花序にみえる。
 花はガク片、花弁ともに4個。花の直径1pほどで花弁の先は浅く2裂し雄しべは8個ある。花柱は上部がこん棒状、子房は下位で細長く花柄のように見え細い毛がある。〔上写真〕
 さく果は細長く3〜5p。種子は微細で長い種髪(冠毛)があり風にのって飛ばされる(左下写真)
 名前の由来は秋になると葉が紅葉することによる。(左写真)



     長い子房と花

写真2010.8.18大野

    冠毛をもった種子

写真2009.10.14大野

  上部茎と花柄の腺毛

 写真2005.9.3大野     
写真2010.8.18大野

 葉の粗い鋸歯

写真2006.9.15落合

     茎下部の伏毛

写真2009.10.12大野

   果実期のアカバナ

写真2012.11.18大野

写真2010.11.21大野

    種子の長い種髪

写真2012.10.11大野