ヤマトシジミ
暮らしとの関わり
 ヤマトシジミは石黒では希にしか見られないチョウの一つである。よく似ているルリシジミは普通に見られる。
 両種の区別点の一つに、目玉の色がヤマトシジミは灰色でルリシジミは黒い。→下写真参照
 どちらも雄の羽の色は真に美しい(下写真)。
 今日(2012.8.11)のネット上のニュースによると、福島県などで最も一般的なチョウであるヤマトシジミの翅や目に東京電力の原発事故による放射性物質の影響による異常が生じていることが判明したと報じている。
 さらに、遺伝子が傷ついたために2世代では18%、3世代では34%に異常率が高まることが実験で分かったという。(琉球大学研究チーム発表−英国科学雑誌電子版)
 地球上のこのような美しい仲間・先輩に(3億年前から存在する飛翔昆虫)に癒えることのない傷を与える我々「ヒト」という新参者は何と罪深い生き物なのであろうか。

(写真2007.7.21 寄合 左上の下2009.5.18上石黒)


              拡大画像(♂)

撮影日2007.7.21 寄合

          翅の縁が薄緑がかがった個体

写真2016.7.13松見町

                拡大写真(♀)

撮影日2013.8.9 下石黒

             目玉の色の比較

ヤマトシジミ ルリシジミ
2010.7.31 2010.6.25

解 説
シジミチョウ科
 本州から九州まで分布。山地よりも食草のカタバミが多い住宅地の周りや道ばたなどに多い。
 成虫の発生は年3回くらい。4月上旬より11月上旬まで見られるが特に、7〜10月に多く見られる。 
 地上を低く飛び回ってカタバミ、ミヤコグサ、シロツメクサなどの花に集まる。
 幼虫の食草はカタバミ、スベリヒユ、シロツメクサのの葉で卵はカタバミに産み付けられることが多い。
 名前の由来はヤマト(日本)に産するシジミチョウの意味。



         雌-1

写真2013.8.9下石黒

         雌-2

写真2013.8.9下石黒

         雄-1
撮影日2007.7.21 寄合

          雄-2
撮影日2007.7.21 寄合

       翅の裏表

写真2016.9.30中浜町

 ハッカの花で吸密する様子

写真 2022.9.10 松美町