暮らしとの関わり 夏に、最も多く見られるセミは何といってもアブラゼミである。 昔は電柱が木製であったので、電柱にも沢山のアブラゼミがとまって鳴いていたものだった。 木の種類は選ばないほど、何の木にもいたが、クリやナシの木には特に多く集った。 夜になると、家の灯りを求めて座敷に飛び込んで電灯の周りでばたついて嫌われた。 アブラゼミは、筆者の子どもの頃には、最も多く見られたセミであった。庭の栗の木に列を作るように並んで鳴いていた姿を思い出す。しかし、近年(2009)の石黒ではアブラゼミはまれなセミとなった。 WEV上の情報によれば北陸地方は増えていると報告もあるが石黒では、逆に近年(1990代〜)著しい減少傾向がみられる。 アブラゼミのみならずセミ全体が減少しているようにも思われる。 子どもの頃に、セミの羽化の様子をよく観察したが、何度見ても神秘的なものに思われた。→参考画像 (上・左上写真2005.8.24板畑 上左下2005.8.23下石黒) 白い腹部 写真2007.7.28下石黒 頭部全面 写真2007.7.28下石黒 重なり合った抜け殻 写真2007.7.28下石黒 |
解 説 セミ科 日本全国で普通に見られる。 体長はハネの端までで53〜60o。 体は黒色で羽は茶色、最盛期の個体は中胸の背側と腹の背面が白粉で覆われている(下写真)。 前バネ後ろバネともに茶褐色で不透明(下写真)。 7〜9月に出現し雑木林や開けた人家の周りなどに多く見られる。 卵は木の皮に産み付け翌年の6月頃にふ化して地上に落ち地中に潜り込み木の根から樹液を吸って6〜8年かかり地上に出て成虫となる。 名前の由来は油の煮えたぎるような鳴き声による。
雄の鳴くための共鳴板 写真2007.7.28下石黒前バネと後ろバネ 写真2007.7.28下石黒
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