ハマキフクロクモ | |
暮らしとの関わり ハマキフクログモの巣は、子どもの頃からよく目にした。とくにススキの葉のものが目についた。何度も巣を開いて中を見たが、もぬけの殻のことが多かった。たまに小さなクモがいり、たくさんの子蜘蛛がいたこと覚えている。 それにしても、こんなに小さな生き物にススキの葉を自在に折り曲げてこのように見事な巣をつくる能力があることに今でも驚いている。 また、多くの子どもが、巣を開いて中を観察したが、クモに刺されたという話は聞いたことはなかった。およそ毒蜘蛛とは思えないようなかわいらしい姿をした小さなクモであった。 今日(2012.7.29)、畔屋で見かけたススキの巣を開いてみると右下のようなクモが現れた。腹部の膨らみぐあいから産卵前であろうか。それにしても、背中の紋様は初めて見たので別種であるかもしれない(巣の形は同様)。 写真2008.7.8 下石黒 親グモと子グモ 写真2008.7.8 下石黒 |
解 説 フクログモ科 日本全土に分布。体長5〜9oほど。背は黄褐色、前方は黒褐色。腹部背面は白色の短毛に覆われている。 網はあらずに地上や草むら、木の葉上を夜間に動きまわる。成熟するとススキの葉を折り曲げて巣をつくり、その中で交接産卵する。孵化した子グモは母親の体を食して第2脱皮まで育つ。 フクログモは日本産のクモの中では最も強い毒をもち噛まれると激しい痛みがある。 巣の形 写真2012.6.18 下石黒 ちょっと形が違うようだが・・ 写真2012.7.29 畔屋 |