フクラスズメ | |
暮らしとの関わり フクラスズメの成虫はヨトウガとよく似ていて筆者は、未だ区別がよくできないでいるが、どちらも余り好感のもてる姿ではない。 それに比べ、幼虫は全然にていない。ヨトウガの地味な姿に比べフクラスズメの幼虫は鮮やかな紋様でよく目立つ。 しかし、その生息の場所から想うにキャベツなどの根元の土の中にひそんでいるヨトウガも、カラムシなどの緑色の葉裏について葉を食べるフクラスズメの幼虫も、環境に適した保護色となっていることが分かる。 よく、秋になると家の中にも侵入していて触るとぽとりと床に落ちる。死んでいるのか生きているのか分からないというような蛾は、ヨトウガではなくフクラスズメの成虫であったようだ。 石黒ではよく、カラムシの葉を無数の幼虫が食べ尽くす光景を目にする。 〔撮影日2007.8.26下石黒 右2007.7.6下石黒〕 冬、落とし板の隙間で越冬するフクラスズメ 撮影日 2020.11.15 下石黒 |
解 説 ヤガ科 日本全国に分布。 成虫は年1〜2回発生。地域によっては3回発生し森林の周囲でよく見られる。成虫で越冬する。 晩秋になると人家の戸袋や台所のの隅に翌春まで潜んでいる。(右下写真) 成虫の体長は15〜20oで開帳45o。体色は灰褐色から黒褐色で不鮮明な白色の斑紋がある(左上写真)。 卵は夜間に数十から数百個葉の裏にまとめて産み付ける(上写真)。 幼虫はカラムシ、イラクサなどを好んで食べるが、極めて多食性でイネ科以外のほとんどの植物を食害すると言われている。 終齢の幼虫は体長7pに達する。
|