コデナワ 
 昔は、冬仕事として縄ないは特に大切な仕事の一つであった。縄ない機械の普及する以前には全ての縄を手でなった。縄ない機械が普及してからも、コデナワは手でなわなければならなかった。
 コデナワは主にワラ細工に使うための縄で、細く緩やかな縒りでなった縄である。よりを緩やかにするとすべりがよく藁草履やフカグツワラグツなどを作るのに適していた。緩やかな縒りでなうためには、縒りをかけるときに両手を速く先にすべらせるようにすることがコツであった。
 ちなみに、細くて撚りの緩やかなコデナワに対して、一般に使われる太めの縄はスベナワと呼んだ。それより太いもにハサナワ〔稲を乾かすハサをつくる縄〕がある。
 当時は、村で家普請があるとスベナワやコデナワを持って手伝いに行ったものであったという。

参照→縄ない