茅葺屋根葺き道具一式 |
寄合集落の矢澤清吉氏所蔵の茅葺屋根葺き用具一式である。 右から @ハリ→先の穴にワラ縄をと通して屋根の上から突き刺し屋根裏の梁〔正確には梁に垂直に固定されたノボリボウと呼ばれる竿〕に止めて屋根葺き用のカヤ束を固定する時に使う道具。 Aヤネヤガマ→主に縄を切るのに使った。柄につけられた目盛りで物差し代わりして屋根のカヤの厚さなどを測った。柄の本が薄くなっているのは屋根に突き立てられるように先を薄くしたもの。 Bケシキ→屋根の軒先のカヤをこのケシキで挟んで引き出して揃えるために使った。 Cヘラ→主にカヤ葺屋根の部分的な補修をするときに新しいカヤを差し込む時に補修部分にこのヘラを差し込んで持ち上げた。 Dヤネヤバサミ→表面に出たカヤの先を切りそろえるときに使った。歯にそりがあるのが特徴 Eツチ→カヤの先をたたいて揃えるときに使った。 このような良い状態で愛用の道具一揃いが保存されているのはめずらしく貴重である。 参照→衣食住篇 参考資料→60年の屋根屋職人としての仕事の思い出 |