書簡 -柏崎町町頭長浜佐次兵衛から石黒村役人中-  用語手引き
 






寸紙


山田為四郎


作徳米


時節柄


御庁


※「御困悲」は、検討を要する。


 
寸紙をもって啓上致し候。寒気日増し
の処、益(々)御壮健なられお勤め
珍重の至りに御座候。然れば
私組内、山田為四郎と申す者
御村庄屋田辺重右衛門へ
相かかり、この度訴状差出し
に付き、一応手元において
事実取り調べ候ところ作徳米
その外、貸付金などこれまで多分
差し滞り迷惑少なからず旨申し
聞き、もっともの事に存ぜられ候得共
御時節柄、御庁へ差出し
候も御困悲に存じ候間
 
 ○手元


 ※「隠済」か「穏斉」か迷うところだが、意味は訴訟沙汰にしないで穏便に済ませるという言う意味。


「否」の読み下しが再検討を要する


丁頭→まちがしら
 
御手元何ほどか、御理解
の上、隠し済ましに相成り候様致し
度候に付き、早々、当人取り糺し
下され否(?)御返書これあり度候 以上
     柏崎町
      丁(町)頭
 子閏十月十五日 長浜佐次兵衛
    石黒村
     御役人中
読み下し・用語の手引文責 大橋寿郎