サワシバ | |
暮らしとの関わり 春のサワシバの花には個性的な美しさがある。子どもの頃、変った形のこの花に不思議な親しみを感じた。手に取ってみた時のカサカサとした感触も造花のようで驚きであった。 また、春風にいっせいに揺れる様も印象的である。 それなのに、春の花期を過ぎると、この穂のことをすっかり忘れ去ってしまうのが常であった。 今年(2005)は、このページを作るために10月の半ば、この穂を採って包をはずしてみると付け根に小さな種子を抱いていることが分かった。 このヘージの見直しをしていて、花の写真が撮ってないことに気がついた。来春(2012)は是非撮影したい。 (上写真2005.5.26上石黒 右下2005.10.1下石黒) 花期1 撮影日2005.6.12落合 花期2 撮影日2009.6.8上石黒 秋のサワシバ 撮影日2005.10.2上石黒〔※奥に見えるのはキブシの果実〕 冬のサワシバ 撮影日2009.12.8上石黒 |
解 説 カバノキ科 北海道から九州までの山地に自生する落葉高木。。 高さは、大きなものでは高さ14m、径60pほどに達する。樹皮は灰緑褐色で菱形の浅い裂け目があり〔左下写真〕、新枝にはまばらな毛がある。 葉は2列に互生し柄があって卵形で先端が尖り、長さ7〜14p、幅3〜6pで縁には細かな二重鋸歯がある〔下写真〕。支脈は14〜22と細かく葉の縁まで届き脈状には毛がある。 春の新緑と共に尾状の雄花、雌花の花穂をつける。 雄花の尾状穂は緑黄色で前年枝の葉の付け根から垂れさがる。 雌花(上写真)は新枝の先から円柱状の尾状花序を垂れ、包鱗の内に2個つき〔下写真〕、子房は1個2花柱がある。 果穂には柄があり緑色小包〔包鱗〕は葉状になり卵形で先は尖り縁に鋸歯があり長さ2pほど。 種子〔小堅果〕は葉状になった包鱗の付け根に抱かれ長さ3〜4o〔上写真〕。 名前の由来は沢柴、沢に多く自生し薪になるという意味。 樹皮 撮影日2007.6.12下石黒 サワシバ冬芽 撮影日2005.2.6下石黒 サワシバの葉 撮影日2005.5.26下石黒 葉の縁の二重鋸歯 撮影日2005.8.4下石黒 包鱗 撮影日2005.8.4下石黒 |