カジイチゴ
暮らしとの関わり
 カジイチゴは石黒には自生しない。
 ところで、以前に板畑の屋号寺屋敷とサンエンの間の車道下にカジイチゴらしい小群生を見た記憶がある。だが、おそらく、これは別種であろうと思われる。今年中〔2014〕に確認してみたい。
 柏崎・刈羽の海岸ではしばしば見られる。20年ほど前に地層観察で子どもとともに椎谷海岸に車道から下りる小道の周りにカジイチゴの群落があったように記憶する。
 その他、市街地周辺では高浜、田塚、荒浜などで見かけたが、すべて植栽されたものであろう。
 果実の味はモミジイチゴより、筆者は劣るように思うがいかがであろうか。

〔写真2014.6.19 荒浜〕


            全体の様子
写真2014.6.19 荒浜


解 説
バラ科
 本州中部以西の主にの太平洋沿岸、四国、九州の海岸に自生する落葉低木。また、家の周りに植栽されている。
 地下茎で繁殖し、円柱形で緑色で高さ1.5〜3m。茎は群生して粗大、直立するがやや傾いているものが多い。
 葉は長い葉柄をもち大型で互生する・大きな葉は径20p以上にもなる。多くは5裂、または7裂し裂片は卵形、鋭頭、縁には重鋸歯がある。葉の両面はほとんど無毛が葉裏の葉脈上に小さな毛氈〔もうせん〕状の毛が密生する。托葉は長楕円形あるいは長披針形、先は鋭く尖る。
 花期は4〜5月、新しい枝の上に集散花序を3〜4個の白い花をつける。ガク片は5個、三角上披針形内外両面に毛氈状に短毛を密生。花弁は広倒卵形で5個でガク片より長い。雄しべ、雌しべ共に多数。
 核果は小形で多数が集まって球形となり、淡黄色となり食用となり甘酸っぱい味がする。
 名前の由来は葉がカジノキに似ていることに因る。




    葉の縁の重鋸歯
写真2014.6.19 荒浜