ドイツトウヒ〔植栽〕
暮らしとの関わり
 先日(2014.9.21)鵜川地区の女谷集落で初めてドイツトウヒと出会った。石黒、または市街地周辺では未だ出会ったことはない。(2016.4に餅粮集落にも1本あるとの情報を頂いた)
 しかし、妙高市笹ヶ峰には広大なドイツトウヒの森林があることはよく知られている。我が国の植栽分布は、ほぼ全国に広くみられると聞く。
 ドイツトウヒは、遠目にも白く鱗片状に樹皮と紐のように垂れ下がる枝で他と区別できる。しかし、クリスマスツリーとしてモミの木とともに使われる幼木の頃は区別が難しい。
 別名、オウシュウトウヒ、ヨウロッパトウヒなどとも呼ばれ、アルプスなどの山岳地帯や、スカンジナビア半島の北方針葉樹林の主要樹種であるということだ。
 また、WEB上の情報によれば、ドイツトウヒの寿命は1万年近いとの報告もあるという。
 一方、公害には弱くドイツにおける、酸性雨や排気ガスによるトウヒの森の枯死〔シュヴァルツヴァルト(黒森)〕の大規模な発生は有名である。
 ちなみに西洋の柱時計の錘はこのドイツトウヒの球果がモデルといわれている。

 写真2014.9.21女谷〔幹下部は枝打ちをしたもの〕


             樹冠のようす


写真2014.9.21女谷

写真2016.4餅粮 提供 高橋さん

        球果(西洋の柱時計の錘のモデル)

球果提供 高橋さん


解 説
マツ科
 明治中期に日本に渡来した常緑針葉樹。ヨーロッパからシベリアにかけて広く分布する。雌雄同株
 日本ではクリスマスツリーとして幼木がよく使われる。
 高さ、20〜50mで、原産地では70mに達するものもある。
 樹冠は円錐形で老木になると枝が垂れ下がる〔下写真〕。
 樹皮は褐色だが老木になると灰色になるり鱗片状に厚く剥がれ落ちる
 葉は、暗緑色で葉の先は尖り、やや湾曲している。葉身の長さは15〜25p。短枝束生する。
 花期は5月。雄花は紅色の円筒形、雌花は紫紅色の楕円形で、両者とも枝先に1個ずつ上向きにつく。
球果は長さが10〜20pと大きい。マツ同様に足かけ2年で種子が成熟し散布される。
 材は建築材などに使われるが耐久性が劣り腐れやすい。



   垂れ下がる老木の枝
写真2014.9.21女谷

   成熟に向かう果実
写真2014.9.21女谷

   球果の中の様子
球果提供 高橋さん
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