オオタカ
暮らしとの関わり
 以下、かしわざき野鳥の会機関紙「ちいさなさえずり」編集者の長谷川さんより頂いたデータにより本頁を作制した。
 上の写真は刈羽村のラビカ近くの刈り取り後の水田で撮った。
 その日、午前9時ごろサギの調査フィールドにしている刈羽村に向かった。水田に9羽のチュウサギが横に一列に並んでいた。カメラを向けると一斉に飛び立った。残念に思ったが、飛んでいるチュウサギの隊列の中央にタカが一羽いることに気が付いた。 よく見るとそれは、オオタカでタカの爪先がチュウサギの腹部に食い込んでいた。そして2羽が一つになって地上に落ちた。間もなく、オオタカがチュウサギを食べ始めた。40分ほどかけて食べ終わりその場を離れた。
 その間、近くの電線にハシボソガラスが4羽いたが、オオタカに近づく様子はなかった。(情報提供 長谷川)
 
 昨日(2016.3.4)の新潟日報に「オオタカの希少種解除へ議論続く」の見出しの記事が見られた。オオタカは1984年の推計生息数は300〜489とされ希少種に指定されたが、その後、専門家調査によれば2005年には1800羽、2008年には5800羽(関東周辺)という結果で準絶滅危惧種に格下げされた。その後、2013からは指定解除検討をはじめ2014年は解除の方針を決めている。しかし、生態系ピラミッドの上位種であるオオタカの役割の大きさと、生息域や繁殖の実態が明らかにされていない現在、拙速な指定解除は避けるべきとの意見もある。具体的には大規模な開発に伴う営巣地などの減少が危ぶまれているのであろう。(長谷川)
 先日、近くの水田地帯の農道を歩いていると30mほど先の稲の二番芽の中に大型の鳥らしいものが見えた。カメラを向けると、近くからこれも大型の鳥が1羽飛び立ったが、もう1羽はそのまま動かない、内心、ファインダー上に見えるのは土の塊かもと疑いながら近づくと大型の鳥が飛び立った。帰宅後、写真を見るとオオタカであった→右下写真
 
写真2015.10.1刈羽村 長谷川

※ビデオ資料→オオタカの狩り


           獲物を食べる様子

写真2015.10.1刈羽村 長谷川

          食べ終わった後

写真2015.10.1刈羽村 長谷川
解 説
タカ科
平地から高山にかけて生息する中型のタカ。日本では繁殖するが一部は渡りをする。新潟市周辺では繁殖している。
 食物連鎖の頂点に位置し、餌は中小型の鳥や哺乳類(ハト、カモ、サギ、ネズミ、ウサギ)。一日一回の狩りで事足りる。
 飛翔速度は水平飛行で時速180km、急降下時は130qに達する。
柏崎では稀にしか目にしない鳥の一種。全国的に減少し、「希少野生動植物」に指定されている。



    白い眉斑

写真2015.10.1刈羽村

 獲物をとらえ警戒する姿か

写真2017.10.12 田塚