ジャゴケ
暮らしとの関わり
 上の写真は石黒川の渓流の縁の岩場で撮った。
よく見かける苔の一つであるが観察するのは初めてであった。
 春の雌器托はモヤシのように長い柄をもって無数立ち上がっていた。(写真右上)
 ジャゴケは、日陰の湿ったところに生えていて、ヘビの鱗のような紋様があるため薄気味悪がられるが、よく見ると・・・・・・やはり余り気持ちのよい植物ではない。
 ヒメジャゴケとの区別は、よく分からないが本種は大形であったのでジャゴケでないと判断した。誤りがあれば御指導を乞いたい。

(写真2006.5.10 寄合)


   クジャクシダやイラクサの成長を妨げるジャゴケ

写真2011.11.4 下石黒

              葉状体の様子
写真2011.11.4下石黒
   

 ヘビの皮膚に似ている亀甲模様と中心の気孔

写真2010.12.1 下石黒

                気孔拡大
写真2011.11.4下石黒

解 説
コケ類
 陰地の湿っぽい所に生え冬季は枯れる。雌雄異株
 葉状体の幅は約1p以上、長さ15pにも達する。又状に分かれ濃緑色または紫色を帯びた緑色で光沢をもつ。
 葉状体の中央脈は全面にほぼ亀甲形の区画がみられ気孔が点状にみえる(左下写真)
 雄器托は柄がなく葉状体の上に生じ、早春、白色の長い柄をもって高く伸びあがり円錐形〔上写真〕
 雄器托は数個のヒダをもち各ヒダから1個の胞子嚢を出す。柄には縦に1本の溝がある。
 胞子は緑色を帯びた褐色で球形。
 名前の由来は「蛇〔へび〕苔」の意味で葉状体の区画の模様がヘビの体表に似ることによる。(上の右写真は雄株)



    葉状体の中央脈
写真2010.12.1 下石黒

   葉状体の様子-2
写真2010.12.1 下石黒

     胞子嚢柄の溝
写真2006.7.5上石黒