ツルドクダミ
 石黒には未だ出会ったことはない。
 昨日(2012.10.20)柏崎市内の道路付近で初めて出会った。道端に繁茂し、地面を這うものはコンクリート道路まで進出するもの、草にからむもの、高い木にからみ上るものとその姿は真に旺盛なものである。そればかりか、同種が絡み合っている姿も見られる。
 花は小さな花を無数につけるが、目を近づけてみるとそれなりに美しい→参考写真
 WEV上の資料によるとその旺盛に絡み合う姿を男女に見立て強壮の効能が信じられたとの説も見られる。
 根は太く、1sほどの塊根となるものもあるといわれているが、未だ観察していない。昨日(2014.9.17)中浜町の自生地を訪れて根元を少し掘ってみると小指の先くらいの塊根が現れた(右下写真)
 また、若い枝は酸味があることだが、今後試してみたい。
 また、花については、未だ、明確な解説に出会わないので、今後実物を観察しながら理解したい。
 昨日(2015.4.4)に海鳥の撮影に番神に行く途中、中浜の自生地に立ち寄ると発芽が始まっていたが、よく見ると昨年の蔓がそのまま生きていてそこから芽が出ているものが見られた。右解説にあるとおり本種は落葉性木質の蔓性多年草であることを確かることができた。

写真2012.10.20 市街地


               若芽

写真2013.4.13 市街地

  前年の蔓が枯れずにそこから発芽している

写真2015.4.4中浜

               繁る葉

写真2012.7.29 市街地

        竹にからみ上るツルドクダミ

写真2012.10.20 市街地

                 果実期

写真2014.11.2番神

             種子散布後の様子
写真2014.11.2中浜

解 説
タデ科
 江戸時代の享保5年(1720)に中国から薬用として移入されたという記録がある。
 本州から九州に分布する落葉性木質のつる性多年草。人里の草やぶや道端に見られる。
 つるは長くのびて地上を貼って伸びたり草や木にからみ上る(左下写真)
 根茎は地中を横に這い所々が丸い塊根となる〔下写真〕
 茎は大きなものは径1pを越える。
 葉は柄があり互生し卵状心臓形で先端が鋭くとがり、全縁で質は柔らかい。長さ4.5〜6cm。表面は無毛で葉脈上に小突起が見られる。
 托葉は膜質で短い円筒形をしている。
 花期は8〜10月。枝先や葉のつけ根に多数の総状花序からなる円錐花穂を出し無数の白色の小花を開く。花柄の基部にはリンク状の節がある。花弁はない。
 ガク片は5個に深く裂け外側の3個には背面にがあり、花後は成長して5〜6mmとなり3翼がある。
 雄しべは8個でガクより短い。雄しべは1個で卵形の子房の先には盾型の柱頭をもった3個の花柱がある。
 そう果は3翼がある宿存ガクにつつまれ3稜のある卵形で長さ約2mm。黒褐色で艶がある。
 名前の由来は葉の形がドクダミに似ていて蔓性であることからつけられた。



    大きな葉もある
写真2013.7.19中浜

         花
写真2012.10.20 市街地

     果実の様子
写真2014.11.2番神

      3稜のある種子
写真2014.11.2番神

   根茎に見られる塊根

写真2014.9.17市街地